
もしも、たった5分でメンタルの健康を維持できたら、どんなにか嬉しいことでしょうね。
最近では「メンタリストDaiGoさん」やパレオな男で有名な「鈴木祐さん」が実際にグリーンエクササイズを毎日行っているそうです。
このグリーン・エクササイズ、なんと、たったの5分でメンタルを健康に導いてくれるという魔法のようなエクササイズ法なのです。
心理学の用語で、「自然の中で行う運動」のことをグリーンエクササイズといいます。
”グリーン・エクササイズ”とは「屋外でのエクササイズ」のことです。
エクササイズとは言っても全力で走ったり、激しい運動をする必要はありません。
公園など屋外の緑の中を5分間ほど散歩する軽い森林浴で十分なのです。しかも、この軽い森林浴(グリーンエクササイズ)は、なんと20分の運動と同等の効能が期待できるとも言われています。
5分間だけで十分な効果~グリーンエクササイズに関する研究発表~
グリーンエクササイズの効果がよくわかる実例をご紹介していきます。
グリーンエクササイズは時間や体力がなくても誰でもできるます。
こうしたことから、グリーンエクササイズは老若男女問わず、時間のない人でも、自然のある場所なら気軽に効果を実感することができることが分かります。
グリーンエクササイズのやり方のルールは、「自然の中で体を動かす」のみです。
都市緑地でのウォーキングでもメンタル改善効果が見られました。
千葉大学の研究
2010年に千葉大学が男子大学生18名を対象に行なった研究調査です。
新宿御苑内と新宿駅周辺をウォーキングした場合、新宿駅と比較し、新宿御苑では平均で約2.0%の心拍数の低下が見られることが分かりました。
また、新宿御苑では新宿駅と比べ、被験者の主観において「快適感」「自然感」「鎮静感」に有意な上昇が見られました。
この結果からも、自然の中で体を動かすことのメンタルへのプラスの効果が見て取れます。
それだけでなく、わざわざ自然の多い場所を探して行かなくても、都市の中でも緑があるところなら十分効果が見られることが分かります。
買い物帰りに近くの緑のある場所を歩いたり、広い公園を散歩するのも良いですね。
韓国ソウルでの研究
このほかにも、韓国ソウルでのうつ病の治療において、認知行動療法と合わせて木々や高原植物の豊富な公園での散歩を行なうと、認知行動療法のみの場合と比較して約3倍もうつ状態が改善することが明らかになっています。
オーストリアでの研究
また、オーストリアでの自殺未遂をした患者の治療に山でのハイキングを加えると、自殺念慮や絶望感が緩和するという調査結果が出た例もあり、世界中にグリーンエクササイズの効果の広がりを見ることができます。
道具も準備も必要としないグリーンエクササイズで、心の健康をしっかりと維持したいですね。
「グリーンエクササイズ」の面白いところは散歩の時間を長くしても効果のほどはさほど変わらないということです。むしろ、運動を始めてから最初の5分で得られる刺激によって脳が感じていた疲れが取れていくということもわかっています。
グリーンエクササイズは在宅勤務の気分転換にもお勧めです。
噴水、川……水がある風景も非常に良いとされています。
英国のエセックス大学での研究
2010年に英国のエセックス大学は性別年齢に偏りのない1,252人を対象に、森林や農地、水辺など自然が豊富な環境でウォーキングやサイクリング、乗馬、ガーデニング、農作業などで体を動かした際に見られるメンタルへの影響を調査しました。
この調査により
・自然の中で体を動かすと、始めてから5分で気持ちが前向きになり気分が向上、ストレスが軽減し自尊心の低下状態が改善する
・水のある環境(ビーチや水辺など)でのエクササイズはより高い効果を発揮する
・スポーツの種類やエクササイズの内容の違いによるメンタル改善効果に有意差はみられない
ということが明らかになりました。
この場合、場所は可能であれば景色のよい公園や道がベストです。景色のいいところをウォーキングした後の脳をスキャンする実験では後ろ向きな考えや不安などが軽減されたということも発表されています。
例えば午後に大事なプレゼンがあってプレッシャーを感じているときはついつい延々と資料を直したりして内向きになりがちですが、そんな時こそグリーンエクササイズをすることで心の整理もできて前向きに臨みやすくなります。
あとは水があるところも効果的です。公園の噴水を眺めたり、川など水のある風景を見たりすることで、リフレッシュ効果があるとされています。
グリーンエクソサイズのなかでも最近注目されているのが、自然の中でウォーキングやジョギング、ヨガなどを楽しむことです。
屋内でのエクササイズと比較して、短時間でもストレスを軽減、気持ちをリフレッシュでき、メンタル面への高いプラスの効果が期待できます。
運動時間は5分で十分効果あり!


上のグラフが自尊心の効果量、下のグラフが気分の改善の効果量を表しています。
どちらも一番左側の運動時間が5分の結果で一番効果量が高くなっていることがわかります。
なんと、5分でも十分な効果が得られるということです。
運動時間が5分以上に長くなると、効果量は若干下がるようです。
ただ、どの運動時間でも効果がマイナスになることはないので、
長く運動してはいけないというわけではありません。
運動の負荷は軽くてOK


こちらのグラフも上が自尊心の効果量、下が気分の改善の効果量を表しています。
横軸が運動の負荷を表していて、左が軽め、真ん中が適度、右側がキツめの運動を表しています。
どちらのグラフも軽めの運動で一番高い効果量が得られています。
自尊心は負荷が高いほど効果が低減し、
気分の改善は適度な運動では低減しますが、運動ではまた高くなるという結果になっています。
つまり、ウォーキングのような軽めの運動で十分効果が得られるということです。
こちらも、どの負荷においても効果はマイナスにはならないので、
軽めの運動じゃないとダメってわけではありません。
体づくりなど他の効果も得たい場合は、キツめの運動にするという選択肢も十分にありだと思います。
仁済大学校の研究
他にも仁済大学校の研究があります。
うつ病の治療を受けている中年を対象に、4週間自然環境で散歩をしました。
その結果、HRSDやMADRSといった、うつの状態を評価する指標が優位に低下したそうです。つまり、メンタルが改善したということ。また、この患者たちの61%は寛解状態にまでなったそうです。
スタンフォード大学の研究
スタンフォード大学の研究では、自然環境で50分歩いた結果、認知能力の向上や不安感の減少を認めたと報告しています。
また、他にも以下の様な報告があります。
- 緑の多い公園や川沿いの小道を30分歩いたことで、認知機能の向上や気分の改善を認めた
- 自殺リスクの高い患者が山でハイキングを行った結果、自殺念慮や絶望感が緩和した
- 森林公園で4日間、旧石器時代に近い暮らしをした結果・体重・体脂肪率・インスリン抵抗性が改善した
グリーンエクササイズが必要な人の特徴
次のような悩みを抱えている方はグリーンエクササイズすることをお勧めします。
グリーンエクササイズが必要な人の特徴
- 些細なことですぐ怒ってしまう
- 最近,疲れが全くとれない
- 仕事中でも眠気を感じる
- ネガティブ思考に陥りやすい
- 記憶力・集中力が低下してきた
どれか1つでも当てはまる人は,グリーンエクササイズを日常生活に取り入れてみることをお勧めします。
1日たったの5分から始められる非常にハードルの低い運動法なので、割とすぐに習慣にできるかと思います。
自然の効果
そもそも自然環境は人の身体にとっていいものです。
自然と健康に関する、ダービー大学の研究があります。
その結果、自然環境の副交感神経に対する効果量が0.71ということがわかりました。副交感神経はリラックスする際に活性化し、疲れをいやしたりする働きがあります。また、効果量は0.5以上だと「効果大」と判断することができます。
つまり、自然環境によるリラックス効果は絶大だった、と言い換えることができそうです。
また、自然の効果を示した研究は多くみられており、以下にまとめてみます。
- 都市的な環境にいるよりも自然に囲まれている方が幸福感がアップする
- 都市の中にある緑(街路樹や公園など)でも自然の効果を得られる
- 自然の写真を5分間見るだけで心拍数が低下した
- 観葉植物の前で作業した結果、幸福感が47%向上し、作業効率が37%低下した
- 週に1回30分自然環境で過ごした人はうつ病のリスクが37%低下した
- 観葉植物の近くで働いている人は肌荒れが減っていた
- 植物多い環境で過ごすことで、内省することができるようになる
大半の人は屋内で過ごすことが多く「自然欠乏症」と言われています。少しでも自然環境に身を置く時間を作れると良いですね。
身体を動かすグリーンエクササイズには多くのメリットが秘められています。
なぜ自然が体に良いのか?

自然環境の中には「フィトンチッド」という物質が溢れかえっています。
フィトンチッドは植物が発する揮発性物質で免疫力向上・ストレス軽減などの効果があります。
自然環境には「プロスペクト」という効果があるそうです。プロスペクトとは自然の美しさや雄大な景色を見ることでもたらされる、希望などのポジティブな感情のことです。
自然に囲まれているとき、人の脳は「ソフト・ファシネーション」という状態になります。言語や記憶に関わる脳の機能が非活性化し、感覚に関する機能が活性化します。
これらの理由があって自然がわたしたちに有益な効果をもたらすようです。
そもそも、人間は自然を望んでいる生き物だと考えられているようです。自然への欲求のことを「バイオフィリア」と言いますが、生物学者のエドワード・オズボーン氏によると、バイオフィリアは人間の生来の本能だとしています。
グリーンエクササイズの効果
2010年イギリスのエセックス大学が行ったメタ分析で、以下のような年齢不問の男女を1252人をデータを洗い出しました。
- データ①:森の中のウォーキングしたグループ
- データ②:公園のサイクリング
- データ③:渓谷の魚釣り
上の3つのデータをメタ分析した結果,次のような結論に達しました.
- 自然の中で行うエクササイズは,たった1日5分でストレスを軽減する。
- 若くてメンタルが弱い人ほど,グリーンエクササイズの効果は大きい.。
つまり,自然の中で行うエクササイズであればなんでもメンタルに効果的ということのようです。
「散歩」でもよし.「魚釣り」でもよし.「サイクリング」でもよし。
とにかく,自然と近い場所で身体を動かすことがポイントになります。
たった1日5分だけでストレス解消って魅力的過ぎますね。
以下に、グリーエクササイズの効果をご紹介します。
メンタルの回復
エセックス大学の研究により、 自然の中で運動することが年齢・性別問わずに、ストレス・うつ病・血圧を低下させ、自尊心や幸福感を高めるということが分かっています。
特に、現在幸福度が低い人、依存症や精神疾患を患っている人が行うほど、効果が高いことも証明されているのです。
今まで運動習慣がない場合、急に運動しよう、と言われても何をしたらいいかわからない…ということもあるでしょう。
そんな人も、 5分ほどのストレッチをするだけで効果は得られるので抵抗なく始められます。
うつ病予防
ダービー大学の研究によると、週に1回30分自然環境で過ごした人はうつ病のリスクが37%低下した、と報告されています。
わたしたちはストレス過多の社会で日々ストレスにさらされています。
小さなストレスでも、発散させずにため込んでいくとメンタル疾患に誰でも陥る可能性があります。
普段からグリーンエクササイズを日常生活の習慣にとりいれて、ストレス解消しておくことがうつ病にかからない最善の予防策といえます。
疲れにくくなる
自然の中で運動することで疲れにくくなります。
その理由としてはグリーンエクササイズを行うことにより 心肺機能が向上し、全身に栄養を行き渡らせ、血液の二酸化炭素と酸素を交換する作用が強くなるからです。
これにより 体が疲れにくくなったり、肺機能を促進して酸素をたくさん取り入れることで 体の循環がよくなります。
運動効果がアップする
運動は自宅やジムで済ませている人は、屋外に出て自然と触れ合いながら運動するだけでも。今までの倍以上の効果を得られるケースもあります。
ポジティブ思考になる
驚いたのが近所の公園ってこれほどにも緑が豊かっただったのかーということです
普段、公園の横の道は通っており、木や花があることは知っていましたが、まじまじと意識して散歩すると素敵な公園なんだと改めて実感しました。
この緑の豊かさがリフレッシュでき、エネルギーを満タンにしてくれるのでしょう。
木々や緑は人をポジティブ思考にして心身ともに健康にしてくれます。
何気ないことに幸せを感じる
散歩の時間は本当にゆったりとした時間を過ごせます。深呼吸しながら歩くだけで幸せを感じることができるのです。
これは、実は陽の光をたくさん浴びることに関係があります。人は陽の光を浴びることでセロトニンの分泌を活性化できます。
セロトニンは、別名「幸せホルモン」とも呼ばれ、集中力を深めてくれるだけでなく、思考を前向きにし、ストレスを軽減してくれます。
ちなみに事前にバナナや卵、鶏肉などを食べておくとセロトニンの生成により効果的です。
睡眠の質が向上する

グリーンエクササイズを習慣にしていますが、グリーンエクササイズを行なってからは睡眠薬なしで、ぐっすりと眠れ、新たな一日を気持よくスタートできます。
散歩をすることは適度な運動になります。軽い有酸素運動は睡眠の質の向上にも効果的です。運動による適度な疲労感やストレス解消が睡眠に好ましいのだと改めて感じました。
外出する理由になる
せっかくの休日も丸々一日家でいるという人もいるのではないでしょうか。家でまったりするのもいいのですが、外に出ることで心が晴れることがあります。
何より、良いアイデアなど浮かびます。私は読書が好きなので、本を持参して公園のベンチに座り読書をします。
ワーキングメモリと集中力のアップ
30人の大学生を対象にした研究で、参加者のワーキングメモリと集中力をテストしたうえで、建物の中や自然道を交互に15分ずつ歩かせた後、認知テストを繰り返しました。
すると、ほとんどのテストで「屋外の散歩」は「屋内での散歩」に勝っており、特にグリーン・エクササイズは、ワーキングメモリと集中力を大きく上げてくれました。
もちろん屋内でもストレスは解消されるものの、グリーン・エクササイズは脳の働きを激しく改善するかもしれないわけですね。
このような結果が出たのは、おそらく自然には以下の働きがあるからだろうとされています。
- 自然のなかにいると、エクササイズで酷使された注意力が定期的にリセットされる。そのおかげで、私たちはより簡単に集中を取り戻し、推論の機能がブーストする。
- 自然はエクササイズで興奮している人間の脳さえもリラックスさせるため、いろいろな心配事を打ち消すことができ、激しく回転する脳を静かにさせる。
これらのプロセスは、運動が脳に与える生理的なメリット(脳の血流や酸素の流れがよくなるなど)にプラスで発生するもので、やはりエクササイズの効果を最大化するには自然がベストなようです。
ちなみに、近年は、グリーン・エクササイズの効果を検証したデータが増えていて、「自然の中のほうが運動をさらに楽しめるようになる」とメリットが報告されています。
- 中国で行われた研究では、運動不足の若い人を集め、公園かジムの両方でウォーキングを指示したところ、外を歩いたときの方がストレスがかなり軽減され、運動をより楽しめるようになったと報告している。
- UCSDの研究では、高齢の男女の活動を調べたところ、自主的に外を歩いた人は、屋内を歩いた人に比べ、1週間で約30分多く運動していた。
- UIBKの研究では、健康な男女にアルプスの山を3時間かけてハイキングするように指示。その後、別の日に、アルプスの傾斜をまねたトレッドミルで同じ量の運動をしてもらったところ、心拍数モニターの数値はトレッドミルよりも屋外のハイキングの方が大きかったのに、運動の楽しさはハイキングのほうが上だった。
ということで、実際には屋内より運動していたとしても、自然の中のほうが楽に感じられるわけです。
屋内よりも精神的な負担が軽いうえに、脳機能まで上げてくれるので非常に効果的なエクササイズだと言えます。
肥満防止になる
肥満の原因のひとつにストレスがあります。
ストレスへの対抗策としてグリーンエクササイズが有効です。
適度なストレスはむしろ体によいのですが、過剰なストレスは体に悪影響を及ぼします。
例えば胃ならストレス性胃潰瘍、腸なら過敏性腸症候群を起こすといった具合です。
また慢性的にストレスにさらされると、インスリン抵抗性が悪化します。
インスリン抵抗性とはインスリンが効きにくくなる状態のことです。
このインスリン抵抗性が原因で、体重は増え、老化は進み、病気につながるのです。
ストレスへの対抗策として、科学的に有効性が認められているものはまだ少ないです。
ストレスに有効とされている数少ないものの中にグリーンエクササイズがあります。
自然の中で散歩したり、ジョギングしたり、ハイキングしたりもこの『グリエク』に含まれます。
肌の質改改善効果

観葉植物を置くと肌の乾燥が改善するという研究結果があります。
観葉植物を置いた部屋にいる人は、肌の水分量が有意に高かったとのことが判明しています。
観葉植物は「天然の加湿器」とも呼ばれ、部屋に置くことで室内の乾燥を防いで湿度を高めてくれます。
免疫を向上させる
森林や木の香り(フィトンチッド)は、ストレスを軽減させる作用に加えて、様々な生理的な好作用の結果として免疫力の向上効果が期待されています。
森林や木の香りの与える様々な作用により、免疫が向上し、NK活性(NK細胞数の増加)、抗がんたんぱく質が上昇し、がん・感染症予防効果につながる可能性が示唆されています。
グリーンエクササイズの具体的な方法
5分の散歩でも十分メンタル改善しますが,ここでは散歩以外のグリーンエクササイズの具体的な例を5つみていきましょう.
観葉植物を眺めながらのストレッチ
「家の中に観葉植物を置き、眺めながらのストレッチ」する方法です。
在宅ワークで家から出られない日も 隙間時間にサッと行えるので、少し気分転換したい!というときに手軽に行えるやり方です。
観葉植物を見ながら、 肩甲骨を広げるようなストレッチや 首を回す体操、 腰をひねるストレッチを行うと良いでしょう。
そして、普段パソコンやスマホを見るときに癖づいてしまっている前傾姿勢を正しい姿勢に直しましょう。
もちろん、ストレッチをしながら植物を眺められるのがベストですが、どうしても時間がないときは 部屋の中に植物を置くだけでもストレス解消の効果があります。
緑色は目が感じる波長において網膜が感じる負担が少ないため、 眼の疲労を緩和してくれる効果が高いのです。
そのため、 長時間パソコンやスマホに向かった後の小休憩に、観葉植物を眺めるだけでストレス解消となります。
なんとなく植物を見ると癒されるな…、肩の力が抜ける感じがある…というのは、人の色を感じる仕組みによるものだったのです。
ガーデニング
エクササイズと聞くと、ついハードな運動を想像してしまいますが、実は「ガーデニング」も立派なグリーンエクササイズの1つです。
スウェーデンで行われた実験では、12週間のガーデニングコースに参加した被験者は、大半が日常のストレスが大きく下がり、病気で会社を休む割合が減りました。
ガーデニングの種類はなんでも構いません。
自分の好きな花を育てても良いですし、食事に使うようなハーブを育てるもいいです。
自宅に庭やベランダがない人でも室内プランター菜園をやってみるだけでもストレス解消効果は得られます。
あなたが好きな植物を自由に育ててみましょう!
泥遊び

大人になると,もはや泥にまみれて遊ぶこともないでしょう。
ですが、実は「泥遊び」ほど癒やしの効果が実証されたグリーンエクササイズは他にありません。
泥遊びとうつ病患者についての2004年の研究によれば、外に出て自然の中で泥遊びを始めた被験者は、たった2〜3分でストレスが激減。
その後もしばらくはうつ症状の軽減が確認されたとのことです。
泥遊びがメンタルに効果的な理由は未だに明らかになっていませんが、おそらく人間の心は土や樹木のような自然と触れ合うことで本能的に安心感を得ているのでしょう。
祖先代々から触れ合ってきた自然で遊ぶことは,私たちに安らぎをもたらしてくれるんですね.
砂浜や砂場で遊ぶ
砂場で遊ぶことも心身のリラックス効果があります。
童心に帰ったかのように、子どもたちと一緒に公園の砂場で砂遊びするしてはどうでしょうか?
お子さんをお持ちの方は、積極的に子どもたちと公園で遊ぶとストレス発散にもなるので一石二鳥ですよ。
ハイキング

「ハイキング」もグリーンエクササイズの代表的な例の1つです.
緑に囲まれながら,新鮮な空気を吸って何も考えずに歩く・・・
いかにもメンタルが改善しそうなグリーンエクササイズですが、しっかりとデータとして裏付けがされています。
ミシガン大学の1516人の男女を対象とした実験で、半分のグループに週に1回だけ自然の中を歩くように指示。
13週間経過した後のメンタル状況を確認したところ、ハイキングに参加しなかったグループに比べて主観的なストレスが減り、うつ症状が起きる確率も低下したという結果が報告されました。
ハイキングする場所は?
ハイキングする場所は、大きめの公園や緑地帯などの少し緑が多いエリアであればどこでも構いません。
できるだけハイキングでグリーンエクササイズをする機会をみつけて積極的に取り入れていきましょう。
森や公園の中で深呼吸をする
次に「森(公園)の中で深呼吸」するという方法です。
こちらは、「公園を散歩する」よりも さらにハードルが低く取り組める方法となります。
緑が見えるベンチに座り、ゆっくりと時間をかけて深呼吸をしましょう。
深呼吸のペースは できるだけゆっくり行うのがいいので、 10秒ほどかけてお腹の中に入った風船を膨らますようなイメージで呼吸を行うとより効果的です。
深呼吸は自律神経のバランスを整えてくれるので、緊張を緩めて気分を落ち着ける効果があります。
森林浴をしながら普段力が入ってしまっている部分をほぐすようにリラックスできるとベストです。
噴水にも癒し効果が!

散歩をするなら、ぜひ噴水や水辺があるところをオススメします。例えば、せせらぎの音などを聞いて癒やされたという人は多くいます。
私が行く公園には噴水があるので、公園の噴水を眺めたり、水のある風景を見ることで、安らぎを覚えます。涼しさや清潔さなどをイメージして、リラックス効果が生まれるのでしょう。
できれば、水のある公園にお散歩をすることオススメします。
魚釣り(フィッシング)

グリーンエクササイズに「魚釣り」も効果的だということが分かってきました。
インディアナ大学などの調査によると、魚釣りで血圧が下がり、主観的なリラックス度が上がる事実が確認されたんですね。
そのため、近ごろは乳がんから生還した女性などのメンタルケアとして魚釣りを薦める団体も増えたきたそうです。
遠くの川まで出かけずとも、近くの釣り堀でも十分効果は得られます。
もっとも、データがなくても魚釣りが効果的であることは直観的にも分かるかと思います。
なにもせずぼーっと川のせせらぎを感じながらする魚釣りは、なんとも心が落ち着くものです。
乗馬

やや敷居が高くなりますが「乗馬」もグリーンエクササイズの1つとして注目され始めています。
2014年に、気分障害に悩む130人の患者を対象にした実験では、1週間90分ずつ乗馬クラブに参加するように指示。
その12週間後に被験者の唾液サンプルを採取してメンタル状況を確認したところ、何もしなかったグループに比べ、大幅にストレスホルモンが低下していたことが明らかになりました。
過去のデータでも、馬との触れ合いによりストレスが下がり、同時に自尊心を上げてくれるとのデータがいくつか出ています。
定期的に乗馬クラブに参加することは難しいですが、チャンスがあれば乗馬にチャレンジしてみるのもアリでしょう。
「乗馬」でなくても「犬」や「ネコ」と触れ合うだけでもストレス発散になります。ペットを飼っている人はペットと一緒に外へ散歩に出かけてグリーンエクササイズを意識してみるも良いでしょう。
グリーンエクササイズの効果を倍増させる方法
緑の近くで運動するだけでも「ストレス、うつ、美肌、メンタル、ワーキングメモリ」に効果を発揮するグリーンエクササイズですが、その効果をより発揮できる方法があるのでご紹介します。
(※これらの方法は「できそうであれば」の話なので、無理にする必要はありません。)
「裸足」でグリーンエクササイズ

いわゆる「ベアフットランニング」と呼ばれる裸足で運動する方法になります。
裸足で「ウォーキング」や「ヨガ」などのグリーンエクササイズを行うことによって、足の感覚に全集中することになり、特に「ワーキングメモリ」の向上に寄与することが分かっています。
川辺の近くでグリーンエクササイズ

グリーン・エクササイズの効果を倍増させる方法として、川や海など水辺に近い場所で運動する方法もあります。
メディカルクリニックの田井院長いわく「湖や川がある水辺でグリーンエクササイズを行うことで効果が高まった」と述べています。
仕事の合間などに公園に行ってグリーン・エクササイズを取り入れることも有効的ですが、休日に川や海、滝などがある自然スポットに出かけてみるのも良いかもしれませんね。
日本古来から庭に鹿威し(ししおどし)があるのはメンタル面から考えても合理的なモノだったんですね。
自然の写真を見るだけでもストレス発散になる

仕事で忙しいからグリーンエクササイズでも大変だよ!という方にお勧めの方法があります。
本物の自然や公園ほどではないけれど、実物ではない自然に触れるだけでもストレスを軽減する効果が確認されています。
具体的には観葉植物や自然音、絶景映像・写真などのようなものです。
机上に小さな多肉植物の鉢を飾ったり、デスクトップの背景をキレイな自然の画像に変えてみましょう。
また昼休憩の時間は食事をしながら自然音を聞くのもオススメです。
そのままデスクに突っ伏して昼寝に入れば、短時間で食事・自然・昼寝、全ての恩恵を得ることが出来ます。
オランダのアムステルダム大学の研究によると、悠久な大自然の写真を5分間見ただけでリラックスをつかさどる副交感神経が活性化し、心拍数も大きく下がったという報告がありました。
どうしても時間がない!運動したくない!という人は、自然の写真や動画でもいいので1日5分から習慣化していきましょう。
嫌なことがあったら自然を感じながら深呼吸を
仕事や家事を頑張っていると、時には嫌なこともありますよね。
恋愛で落ち込む日もあれば、体調や心が不安定で訳もなく泣きたくなる日もあるでしょう。
自然は、そんな傷ついて疲れた心とカラダを癒してくれる力を持っています。
グリーンエクササイズは、言い換えると街中で行う「森林浴」のようなもの。
植物や自然が醸す癒しの効果をカラダで感じることで、心をリフレッシュさせてくれます。
わざわざ大自然の中へ出向かなくても、普段の生活の中で取り組みやすい「深呼吸」や「お散歩」といった方法でメンタルケアができるグリーンエクササイズ。
毎日5分だけでも、心とカラダを労わってみてはいかがでしょう?
月イチくらいで山に登ったりした方が一気に解消できて爽快感がありそうですが、ストレスは日々積もっていくものです。
それに合わせてできればストレスはこまめに解消したいところなので、できるだけ手軽で日常的に取り入れやすい方法をどれか1つでも試してみるといいでしょう。
よほどのストレスを抱えてない限り、対策によってストレスが解消されたことにも気付きません。
ですが、重度のストレス抱えてたら心身に不調をきたします。「よくわかんないけど効いてんだろなー」くらいがちょうどいいです。
ストレス解消策がストレスになっては元も子もないので、躍起になるより負担のない方法で習慣にしていきましょう。
いかがでしたか。グリーンエクササイズを初めて知った方も、久しぶりに公園に行ってみよう!という気持ちになったのではないでしょうか。
身の回りの物のデジタル化が進む世の中ですが、自分から緑に触れに行くことで心身の健康を手に入れられます。
日中を職場で過ごす人は、お昼休憩のうちの5分を近場の公園での散歩に充てるなどして、うまく生活のなかに組み込んでみてください。
そして週末には、ご自身の好きなアウトドアアクティビティーを自然のなかで、しかも水辺で楽しめたら、より良い効果を実感できそうですね!
最近、精神的に余裕がないな、と自覚している人も、まだまだ大丈夫、と思っている人も、たった5分のグリーン・エクササイズがあなたのメンタルの救世主になるかもしれません。
家の周りにできそうな場所があるか、すぐに探してみるのもいいですね。
探してみると街中にも緑がたくさんあるので、ぜひ皆さんも試してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。