セロトニン的幸福~腸活~便秘解消の秘訣

腸活 フリー画像 に対する画像結果

現代社会では、多くの人々が日常的にストレスを感じています。ですが、そのストレスがどのように私たちの身体に影響を与えるかをご存知でしょうか?

特に注目されるのは、腸と脳の間の密接な関係です。

この関係を理解することで、ストレスに打ち勝つ新たな方法が見えてくるかもしれません。私たちの腸内環境は、脳の健康と直接的に結びついており、腸の状態がストレス耐性に影響を及ぼすのです。
逆に、ストレスが腸に悪影響を与えることもあります。

このページでは、「腸活」を通じて、ストレスに強い身体を作るための方法を探求します。

  1. ストレスで便秘に?ストレスと腸の関係
    1. 自律神経と腸の関係
      1. 交感神経が優位の時
      2. 副交感神経が優位の時
    2. ストレスが自律神経に与える影響
  2. 「腸ストレス」になる!見直したい生活習慣
    1. 過度なダイエット
    2. 偏った食生活
    3. 睡眠不足
    4. 薬の服用
      1. 抗生物質の影響
      2. 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の影響
    5. 過度な疲労
      1. コルチゾールの分泌
      2. 冷え
  3. 腸活の大切さ
  4. 便秘の原因
  5. 便秘は夏と冬に増えるのはなぜ?
    1. 正しい水分補給ができていない
  6. 便秘の定義はない
    1. 便秘だと思い込む理由とは
    2. 毎日排便がなくても大丈夫
  7. その症状は病気が原因?便秘薬の副作用?
  8. 便秘薬の種類と副作用
    1. 大腸刺激系便秘薬
    2. 酸化マグネシウム製剤
    3. 湿潤性下剤
    4. 漢方系便秘薬
  9. 便秘薬を飲み続けるのは危険?
    1. 便秘薬に含まれる成分とは
    2. 下剤だとは知らずに服用している場合もある
    3. 注意すべき便秘薬や食品
    4. 副作用が起きたらどうする?
  10. 整腸剤とサプリメントで代用は可能?
    1. 腸内環境を改善すれば便秘は治る
    2. 整腸剤で便秘を根本的に改善
  11. 便秘のタイプ
    1. 機能性便秘のタイプ
  12. 自分の腸の状態を知るには
      1. 便秘改善のために専門医が処方する薬とは
  13. 便秘薬を服用しないで改善する方法
    1. 水分をとる
    2. 食物繊維をとる
    3. 乳酸菌をとって腸内環境をよくする
    4. 適度な運動をする
    5. ストレスを発散する
    6. 十分睡眠し、生活のリズムを整える
  14. 医師監修】ごぼうが便秘に良いと言われる理由は?主な成分と期待できる効果を解説
    1. ゴボウの食物繊維含有量
    2. 水溶性食物繊維イヌリンの働き
    3. 食物繊維の1日当たりの適正な摂取量
    4. 適正な摂取量を達成するためのメニュー例
    5. ごぼうに便秘解消効果はあるの?
    6. ごぼうに含まれている主な成分
    7. 水溶性と不溶性のバランスは1:2が理想
    8. ごぼう茶を取り入れるのもおすすめ
    9. 便秘の方がごぼうを食べる際の注意点
    10. ごぼうの便秘改善効果を高める食事のポイント
      1. 善玉菌を含む食品を摂取する
      2. ビタミンEやビタミンB1を含む食材と組み合わせる
      3. 適度な脂質も必要
      4. ごぼうを食べても便秘が解消されない場合は医療機関へ
      5. ごぼうで食物繊維を摂取する際の注意点
  15. ごぼう以外の便秘解消食材
    1. ぬか漬け
    2. 納豆
    3. ヨーグルト
    4. 米飯
        1. おすすめの食べ方
    5. 全粒穀物
    6. 豆類
    7. 野菜と果物
    8. ごぼう、キウイ、小麦はいが
      1. 私が実践して効果を感じたレシピ
  16. 避けた方が良い食べ物
    1. 添加物
    2. 人工甘味料
    3. 高糖質や高脂質
  17. 2024年5月15日の【ホンマでっかTV】で紹介されたお腹のコリ解消方法
    1. 腸のコリとは?
    2. 便秘の原因「ねじれ腸」「落下腸」とは?
  18. 頑固な便秘解消!腸のこりほぐしマッサージ
    1. 落下した腸をマッサージで上げる方法
    2. 腸のねじれのつまりをとる運動
    3. 下行結腸のコリの解消法
  19. まとめ

ストレスで便秘に?ストレスと腸の関係

ストレスで便秘に?ストレスと腸の関係

私たちの身体は、ストレスを感じると多くの反応を示します。その中でも特に、腸の健康に与える影響は見過ごされがちです。ストレスが腸に与える影響を理解することで、日常生活における不快な症状を改善するヒントが見つかるかもしれません。

自律神経と腸の関係

自律神経は私たちの身体の多くの無意識的な機能を制御していますが、特に消化系に対する影響は大きいです。自律神経系は主に交感神経と副交感神経の二つの部分から成り立っており、これらのバランスが腸の機能に直接影響を与えます。

交感神経が優位の時

交感神経は「戦うか逃げるか」の反応を担当し、身体を緊張状態にします。この状態では、血流が筋肉や心臓へと優先的に分配され、消化活動は後回しにされます。結果として、腸の蠕動運動は抑えられ、食べ物の通過速度が遅くなり、便秘を引き起こす原因となります。

副交感神経が優位の時

副交感神経は「休むと回復する」の機能を支配し、リラックスした状態を促します。このとき血流は内臓へと向かい、腸の活動が活発になります。腸の蠕動運動が促進され、消化がスムーズに行われるため、便通が良くなることが一般的です。

ストレスが長期間続くと、交感神経の活動が持続的に高まり、腸の正常な機能が妨げられることがあります。逆にリラクゼーションや適切な休息、心地よい環境は副交感神経を刺激し、腸の健康を促進します。

ストレスが自律神経に与える影響

トレスを感じると、体は即座に交感神経を活性化させ、「戦うか逃げるか」の反応を準備します。これは短期的には生存本能に基づく健全な反応ですが、長期にわたる場合は体に負担をかけます。

具体的には、心拍数の増加、血圧の上昇、筋肉の緊張といった症状が表れ、これらが持続することで慢性的な健康問題に繋がります。また、消化系への血流が減少することで、消化不良や便秘といった問題が生じやすくなります

「腸ストレス」になる!見直したい生活習慣

「腸ストレス」になる!見直したい生活習慣

自分ではっきりと「ストレス」を感じられるもの以外にも、腸にとってはストレスになることもあります。そのような「腸ストレス」も、腸内環境を乱す原因になってしまいます。

過度なダイエット

健康や美容のためにダイエットを行うことは一見良い選択のように思えますが、過度なダイエットは腸の健康を害する可能性があります。特に、栄養摂取が不十分になるような厳しい食事制限は、腸内フローラのバランスを乱し、消化器系全体の機能に影響を及ぼします。

腸内には多種多様な細菌が存在し、これらの健康なバランスが免疫機能や消化吸収に重要な役割を果たしています。過度なダイエットによってこのバランスが崩れると、有害な細菌が増加する可能性があり、腸内環境の悪化を招きます。

また、 体に必要な栄養素が十分に供給されないと、腸の粘膜が弱まり、消化機能が低下します。特に、食物繊維や健康な脂肪、十分なタンパク質が不足すると、腸内細菌のバランスが悪化し、便秘や下痢などの消化不良を引き起こす原因となります。

偏った食生活

食事 フリー画像 に対する画像結果

健康を意識するあまり、特定の食品群に偏った食事をすることは意外にも腸にストレスを与える原因となります。例えば、野菜のみを重視した食生活や、脂質の摂取を極端に避けるような食事は、腸の健康に逆効果となることがあります。

また、忙しいからとファストフードで食事を済ませたり、菓子パンなどの手軽なものばかりに偏っていると、腸にとって必要な栄養素が不足して、腸内環境を悪化させてしまいます。

睡眠不足

睡眠不足 フリー画像 に対する画像結果

睡眠は、私たちの身体だけでなく、腸内環境の健康にとっても非常に重要です。十分な睡眠を取ることができないと、腸内細菌のバランスが乱れ、特に有益な短鎖脂肪酸の生産が減少する可能性があります。

睡眠不足は自律神経のバランスを乱し、それが直接腸内細菌の活動に影響を及ぼします。具体的には、短鎖脂肪酸を生成する細菌の活動が抑制されることがあり、これによって腸内環境が悪化する可能性があります。酢酸やプロピオン酸などの減少は、腸の粘膜の健康を損ね、炎症を引き起こしやすくするほか、全身の免疫力低下にもつながることがあります。

腸内環境の乱れが不眠を招く?腸活の意外な効果とは

薬の服用

私たちが服用する多くの薬には、必要な治療効果がありますが、同時に腸内環境に悪影響を及ぼす副作用があることも少なくありません。特に、抗生物質非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)などが腸の善玉菌に影響を与え、腸内フローラのバランスを乱す可能性があります。
痛み止めや風邪薬などをよく飲む方は、腸にストレスを与えている可能性があります。

抗生物質の影響

抗生物質は特定の感染症を治療するために非常に効果的ですが、これらは腸活目線では残念ながらおすすめではありません。
つまり、有益な細菌を殺すと同時に、腸内の善玉菌も減少させてしまいます。これにより腸内環境が大きく乱れ、腸内細菌の多様性が減少し、腸の免疫機能が弱まることがあります。

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の影響

NSAIDsは痛みや炎症を抑えるために広く使われていますが、これらの薬剤が腸の粘膜にダメージを与えることが報告されています。腸の粘膜が損傷すると、腸内のバリア機能が低下し、腸内細菌が適切に制御されず、腸内環境がさらに悪化する可能性があります。

過度な疲労

日々の生活や仕事での過度な疲労は、ただ体を疲れさせるだけでなく、腸の健康にも大きな影響を与えます。疲労が蓄積すると、体の自然な回復プロセスが妨げられ、これが腸にもストレスとして作用します。

過度の疲労は自律神経のバランスを乱し、特に交感神経が優位になることが多いです。これにより腸の運動が抑制され、消化不良や便秘といった症状を引き起こすことがあります。また、自律神経の乱れは腸の免疫機能にも影響を与え、感染症に対する抵抗力が低下する可能性があります。

コルチゾールの分泌

さらに、疲労が積み重なるとストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が増加/します。コルチゾールは一時的にはエネルギーの供給を高める効果がありますが、長期間にわたる過剰な分泌は腸内の善玉菌に悪影響を与え、有害な細菌の増加を促すことがあります。これが腸内環境のバランスを大きく乱し、様々な消化器症状や腸の炎症を引き起こす原因となります。

冷え

体が冷えると、それはただ不快なだけでなく、腸の健康にも悪影響を及ぼします。体温が低下すると、血流が悪くなり、特に腸の運動や機能に必要な血流が減少することがあります。これにより、腸内環境が乱れ、消化不良や便秘といった問題が生じることがあります。

体が冷えると血管が収縮し、全身の血流が低下します。腸においても、必要な血液が十分に供給されないことで、その運動機能が低下し、消化不良や腸の動きが鈍くなることがあります。これは便秘の原因となり得ます。

また、冷えが腸の血流を悪化させることは、腸内フローラの活動にも影響を及ぼします。血流が悪化すると、腸内環境が酸素や栄養素を十分に受け取れず、善玉菌の活動が抑制される可能性があります。その結果、有害な細菌が増え、腸内バランスが乱れることにつながります。


腸内環境の乱れが自律神経を乱すことも私たちの腸内環境と脳は、「腸脳軸」と呼ばれる緊密な関係にあります。このため、腸内環境の状態が直接的に自律神経のバランスに影響を及ぼし、それがストレス耐性にも影響を与えることがあります。

腸内に存在する細菌は、神経伝達物質を生成することで私たちの感情やストレス反応に直接影響を及ぼします。例えば、善玉菌はセロトニンやガンマ・アミノ酪酸(GABA)などの神経伝達物質の生産を助けることが知られています。

これらの物質は、自律神経のバランスを保ち、リラックス状態を促進する役割があります。腸内環境が悪化すると、有害な細菌が増えることで炎症物質が生産され、これが血流を介して全身に影響を及ぼします。

これにより、自律神経のバランスが崩れ、特に交感神経が過剰に活性化されることがあります。その結果、体は常にストレス状態にあり、ストレス耐性が低下します。


腸内環境を整えるとストレス耐性がアップ健康的な腸内環境を維持することは、ストレス耐性を高める重要な鍵となります。

腸活の大切さ

人は緊張をした時にお腹が痛くなったり、ストレスが続くと便秘や下痢になったりします。これは腸と心、つまり自律神経が相互作用していることに拠ります(「脳腸相関」と呼びます)。

腸には消化と排泄の働き以外にも重要な働きがあります。まず、血液を作り出す源であることが挙げられます。自律神経の安定のためには、良質な血液によるスムーズな血流が不可欠です。

では、血液の“質”は、腸の中でどのように決まるのでしょうか。

腸内には無数の細菌がいて、その内訳が、善玉菌2割、悪玉菌1割、残り7割はどちらにもなる日和見菌です。この日和見菌が、食生活の乱れ等により、悪玉菌に傾くと血液の質は悪くなり、善玉菌に傾くと良くなります。

腸内環境が整っていると、血液はサラサラで血流が良くなり、自然と自律神経も安定します。逆に、腸内環境が乱れると、血液はドロドロになり血流も悪化します。便秘や肌荒れ、そしてイライラといった精神的な不調が起こり、自律神経のバランスも崩れていってしまうのです。

また、腸内環境の悪化から起こる便秘も曲者です。何故なら、便秘になると、人の幸福度を左右する物質である「セロトニン」が作られなくなるからです。この「セロトニン」ですが、実は、脳内での分泌量はわずか数%であり、約95%腸壁で作られているのです

そして、便秘は慢性の腸壁炎症ですので、当然セロトニンを作る働きも低下し、分泌量は激減します。そうなると、気力が低下し、慢性疲労やうつ症状などの心の病を招くことにも繋がってしまうのです。

「便秘」を甘く見てはいけません。腸内環境が悪くなると、腐敗物質や毒素が一杯の血液が全身を巡り、脳の酸素不足を招き、マイナス思考になるというメンタルの不調にも繋がります。

また、便秘により、腸で幸福物質の「セロトニン」が作られなくなり、脳からのセロトニン分泌がストップして、気力の低下、やる気の低下、うつ病にまで発展してしまうリスクがあります。

便秘に関して
こんなお悩みありませんか?

・出たと思ったら下痢便
・それから何日もでないことがある 
・いつでるかわからない不安から、旅行やお出かけなどが全く楽しめなかった 
・食物繊維や発酵食品を摂取しているけど逆にお腹が張ったような感じがする時がある 
・出したはずなのに、なんかスッキリせず下腹部が気持ち悪い 
・お腹の張りを日常的に感じ、食欲が湧かないことがある 
・出し始めの便が硬く、排便時に毎回切れて出血するのでトイレに行くのが怖い 
・トイレで綺麗にお尻を拭いたはずなのに下着に便が付着している 
・何度拭いても便が紙に付着してしまう

何日も出ていなかったのに、急いでいる時に限って便意を催す 

こういった便秘に関連する悩みを抱える方が非常に多いです。

国の統計データでは、現代の日本人女性の2人に1人が便秘と言われています。

約50%の方が便秘の症状を訴えているという状況は1998年から変わることなく、毎年、便秘に悩まされている人が多いという現状です。

その原因は、便秘が起きている場所や原因を正しく理解できていないという問題が挙げられます。

便が数日出ないと「便秘になった」と思われる方がいますが、便秘に日数の定義がないことをご存じでしょうか?また、便秘だと思っていても、実は便秘ではないケースもあります。

便秘の原因

【便秘の原因】
①食べ物
②胆汁の働き
③水分量のコントロール
④腸内細菌の働き
⑤腸の働きの問題
⑥骨盤底筋群の問題
⑦腰椎・骨盤・股関節の問題
⑧ストレス
⑨病気
過敏性腸症候群、大腸がん、パーキンソン病、うつ病、甲状腺機能低下症、炎症性腸疾患など

便秘は夏と冬に増えるのはなぜ?

夏と冬になると便通が悪くなる方が圧倒的に多いようです。

では、どうして夏と冬になると便通が悪くなるのでしょうか?

正しい水分補給ができていない

になると、汗をたくさんかきます。汗によって体外へ水分が出てしまうため、水分補給が追いつかず体内の水分が足りない状態となり便が硬くなるのです。

多くの方が「便が硬くなりコロコロとした状態になる」「便の出が悪くなる」という自覚症状を訴えられます。

正しい水分補給とは喉が渇いてから水分をとるのではなく、体に十分な水分がある状態がキープされている状態です。時間を決めてこまめに水分をとることで、体の中の水分が一定になり、便も硬くなりにくくなります。

では、の場合はどうでしょうか。

冬に多くなる便秘。水分摂取量が減ることと、寒さがストレスになり交感神経が優位になり、腸の動きが鈍ります。便秘になると腸の悪玉菌から血中に有害物質が流出します。体臭や口臭や肌荒れなど見た目に影響がでます。

さらに怖いのが死亡率がアップすることです。慢性便秘症患者の15年後の生存率は、さまざまな病気のリスクが上がり便秘症状のない人の15%も上がります。

・心筋梗塞
・脳梗塞
・腎不全
・慢性腎臓病
・認知症
・動脈硬化

便秘になると、脳卒中の発生リスクが約2.3倍、心不全が約2.7倍にもなるとのことです。また便秘でいきむことで瞬間的に血圧280に上昇し血管が破裂して死亡率が上がります。

藤田医科大学の研究では、救急搬送された患者の11%がトイレで心停止だったとのこと。

さらに愛知医科大学の研究では、女性の53%、男性の27%が便秘を自覚しています。それだけリスクを持った人がいるという事です。

冬になると寒くなるため、夏と比べて水分をとらなくなる方が増えます。汗をかかなくても、喉が渇かなくても知らず知らずのうちに体内の水分が体外へ放出しています。必要な水分量を体内にキープするためにも、冬でも水分をとることを意識しましょう。

また、寒い季節は温かいお茶などをとることで心もほっこりします。水分補給だからということもありますが、水分のとり方も工夫するといいかもしれません。

便秘の定義はない

日本消化器病学会の関連研究会が出した2017年のガイドラインによると、便秘の定義は「本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できていない状態」としています。

つまり、「毎日排便がない」「排便の量が毎回少ない」だけでは便秘とは呼べないのです。

便秘だと思い込む理由とは

便秘には、日数の定義がありません。

先ほども紹介しましたが、日本消化器病学会が出している便秘の定義にあてはめれば、1週間に1回しか便が出ていなくてもお腹の不調や張りがなければ便秘ではありません。反対に、毎日排便していてもお腹の不調や残便感がある場合は便秘です。

男性は快便の方が多く毎日のように排便があるケースがあるため、パートナーの様子と自身の排便の様子が違うことから便秘だと思ってしまう方もいます。男性と女性とでは、食事の量が違うため、男性は女性と比べて排便の回数が多くなる傾向にあり、毎日の排便につながると考えられます。

毎日排便がなくても大丈夫

毎日排便がある方は意外に少なく、もっとも多いのは1日おきに排便がある方、次に多いのが2~3日に1度です。ですので、毎日排便がないといけないわけではありません。

ただし、毎日排便がないと、便秘だと思っている女性の方が多く存在します。パートナーの排便が毎日で、自身が2~3日に1回の排便しかない状況から心配になってしまうのでしょう。

中には、お腹の不調や張りがないけれど、毎日の排便がないとスッキリしない気がするので便秘薬を飲んでいる、という方もいます。

もし、毎日便秘薬を服用した状態で排便がある場合は、いったん便秘薬を止めてみましょう。便秘薬を飲まないでお腹の調子を見てみることも大事です。

便秘薬を止めたら、どれくらいのペースが自分の排便サイクルなのかを確認しましょう。2~3日に1回排便があり、お腹の不調や張りがなければ便秘薬は不要でしょう。

その症状は病気が原因?便秘薬の副作用?

便秘薬に副作用があるからといって、何か異変を感じて、すぐに「副作用かも?!」と思い込むのは良くありません。

もしかしたら、便秘薬を飲んだ事による影響では無く、何らかの病気が原因になっている可能性もあるからです。

例えば、吐き気が出てきたという場合には胃腸炎などの病気も考えられます。
また、便秘薬を飲んでいるにも関わらず、ますます便秘の症状が悪化してくるという時には、腸閉塞や大腸ガンなどのように、腸に何らかの器質的(形態的)な異常がある場合も考えられます。

便秘薬による副作用なのか、病気が原因なのかを見極めることは、その後の治療を判断する上でも非常に大切なポイントです。
どちらか分からない、判断が出来ない場合には医師に相談することをおすすめします。

便秘薬の種類と副作用

便秘薬の副作用はいくつかあり、薬の種類によって現れやすい副作用が異なります。どんな副作用があるのか、種類別にみていきましょう。

大腸刺激系便秘薬

便秘薬の代表的な存在とも言えるのが、大腸刺激系の便秘薬です。よく一般的に「便秘薬」と呼ばれる薬の多くは、このタイプに当てはまります。

正常な大腸は常に動いていて、食べ物の消化物を排泄するために肛門の方向へ送り出し、最終的には直腸が反応して便意が起きるような仕組みになっています。この腸の動きを「ぜん動運動」と言います。

便秘の中でも、特に弛緩(しかん)性便秘の場合には、腸の動きが鈍くなり、便秘になります。大腸を刺激して、腸のぜん動運動を促す作用により排便を促すのが、大腸刺激系便秘薬の作用です。

【特徴】
大腸を直接刺激するので即効性が高い
【副作用などの注意点】
・腹痛、下痢、激しい吐き気、嘔吐(おうと)、長期使用による耐性の出現※
・腸に何らかの疾患がある場合、妊娠中、痙攣(けいれん)性便秘の場合などの場合は使用しない
※耐性:同じ量だけ使っても、薬が効きにくくなる現象のこと

【代表的な成分】
アントラキノン系(センナ、センノシド、ダイオウなど)
ピコスルファートナトリウム
ビサコジル

酸化マグネシウム製剤

便秘薬の中でも比較的優しい作用であるのが、酸化マグネシウムを主成分とするタイプです。酸化マグネシウムは水分を便に与えることで、便を柔らかくして出しやすくする作用があります。

【特徴】
お腹が痛くなりにくく、子供からお年寄り、妊婦さんも使うことができる
【副作用などの注意点】
軟便、下痢、高マグネシウム血症(だるさ、吐き気、血圧低下など)
特に腎障害がある場合には、服用に注意が必要

湿潤性下剤

ジオクチルソジウムスルホサクシネート(DDS)は界面活性作用により、便に水分を引き込み柔らかくして出しやすくする作用があります。

【特徴】
大腸刺激系便秘薬と比べると効果は穏やかになり、市販薬にもよく用いられている成分
【副作用などの注意点】
・口の渇き、腹部膨満感、腹痛、お腹が鳴る など
・腸閉塞、重症の硬結便(硬い便)、授乳中の女性は使用しない

漢方系便秘薬

漢方薬の中には、便秘に対する効果が高いタイプがあり、便秘薬として使われる場合もあります。漢方というと効果が穏やかで安全なイメージがあるかもしれませんが、漢方であっても薬に変わりはなく、副作用があるので注意しなければいけません。

【特徴】
いくつかの生薬を組み合わせた漢方の場合には、センナのような生薬単体と比べると効果が比較的穏やかになると言われています。漢方は体質に合わせて選ぶことが効果を得るために大切です。
例えば、大黄甘草湯(ダイオウカンゾウトウ)や麻子仁丸(マシニンガン)などが使われます。

一方、センナやアロエ、ダイオウなどの生薬単体が主成分の場合には、大腸刺激作用が強く現れやすくなるので注意が必要です。これらはお茶など健康食品に含まれていることもあります。

【副作用などの注意点】

腹痛、下痢、軟便 など
センナ、アロエおよびダイオウなどは耐性にも注意が必要

便秘薬を飲み続けるのは危険?

ヨーグルトを食べたり、水を飲んだり色々と努力しても便が出ないと、つい手を伸ばしたくなる便秘薬。

ですが、ずっと飲み続けていると便秘薬に頼りすぎて、便秘薬が手放せなくなってしまう人も多いようです。

そして、段々と効果が出にくくなって、量がどんどん増えていってしまうケースも少なくありません。どの便秘薬を飲んでも、効果が出なくなってしまったら大変ですよね。

このような状態になったときに、大腸では何が起きているか知っていますか?

排便がないことが不安で、便秘薬を毎日服用している場合は危険かもしれません。

便秘薬はいわゆる下剤です。下剤には、さまざまな種類があり連日の服用により副作用が出てきてしまうものもあります。

便秘薬に含まれる成分とは

便秘薬には、大黄、センナ、アロエなどの成分が含まれています。便秘薬は、腸内の便を柔らかくしたり、腸のぜん動運動を促すための下剤です。

排便が毎日ないからと、毎日のように便秘薬を服用し続けると、腸が黒くなり大腸メラノーシスの状態になることがあります。

大腸メラノーシスとは、大腸粘膜に色素が沈着して腸の動きが鈍くなることで便秘の症状が悪化してしまい、便秘薬(下剤)が効きにくくなる状態です。これは、便秘薬に含まれる成分によって、大腸の筋層の神経細胞が正常に働かなくなり腸のぜん動運動が弱くなってしまうことが原因です。

大腸メラノーシスになってしまうと、服用する薬の量が増えてしまうことがあります。便秘薬を飲まないと便が出なくなるという、悪循環が起こってしまうのです。

下剤は、便がスッキリ出ないときや便が出にくくなっているときなど状況に合わせて頓服的に服用しましょう。

下剤だとは知らずに服用している場合もある

実は、下剤だと知らずに服用しているケースがあります。「むくみをとりたい」「内臓脂肪を減らしたい」という目的で毎日下剤を服用している方は、結構多いです。

下剤というイメージがなく市販されている薬の一例

・防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
・ナイシトール

なんとなく毎日下剤を服用するのは、大腸メラノーシスなどのリスクがあるため避けましょう。

注意すべき便秘薬や食品

医薬品の便秘薬の、約70%以上がアントラキノン系便秘薬であるというデータもあります。それほど、センナやダイオウを主成分とする便秘薬は良く使われています。
しかし、先ほども説明したように、大腸刺激系である「アントラキノン誘導体」のお薬の場合、大腸メラノーシスに注意が必要です。

次の成分が含まれる場合は、徐々に効果が出にくくなってしまう(耐性が作られる)可能性があるので、使いすぎには十分に注意しましょう。

アントラキノン系・・

  • センナ(センノシド)
  • ダイオウ
  • アロエ

など

実は、これらは薬に限らず、健康茶やサプリメントなどの食品にも使われていることがあります。
センナ茶や、キダチアロエのエキスなど、食品だからといって安全とは限らず、同じように注意しなければいけません。

副作用が起きたらどうする?

副作用の程度や内容にもよりますが、使用は控えて様子を見るようにしましょう。量を調整できるタイプならば、飲む量を減らしてみても良いでしょう。

もし、強い腹痛や出血などが起こる。気になる症状が出たという場合には、早めに医師に相談するようにしてください。

ただし、便秘薬を急激に中止することで、便秘が悪化してしまう可能性もあります。急に中止する時は十分に気をつけなければいけません。
いずれにせよ、医師に相談するなど適切に判断することをおすすめします。

整腸剤とサプリメントで代用は可能?

便秘薬だけに頼らず、腸内環境を整えてくれる整腸剤やサプリメントを活用するという方法もあります。でも、気になるのは肝心の「効果」ではないでしょうか。

果たして、整腸剤やサプリメントで代用は可能なのでしょうか?

腸内環境を改善すれば便秘は治る

便秘の原因は、食生活の乱れ、ストレス、運動不足など様々あります。しかし、どんな便秘でも、腸内環境の乱れを改善することで何らかの良い影響があるものと考えられます。

腸内細菌の善玉菌悪玉菌のバランスが乱れて、悪玉菌が優位な状態になると、腸内に過剰なガスを発生させたり、便秘を引き起こします。

腸内環境の理想的なバランスは2:1:7

便秘になると、腸内で悪玉菌がますます増えやすい環境になるので、悪循環に陥ってしまいがちです。

そのため、腸内環境を整えるために、善玉菌を増やすことが必要になります。日々の食生活の中で、食物繊維や発酵食品を取り入れ、善玉菌を増やすことが理想的です。
しかし、普段の食事の中でこれらを意識して実践することも、継続して続けることも、大変と感じる人も少なくありません。

そこで、腸内環境の改善に役立つのが、整腸剤や乳酸菌サプリメントです。

整腸剤で便秘を根本的に改善

整腸剤というのは、医薬品、または医薬部外品であり、主に乳酸菌やビフィズス菌を主成分とする薬です。便秘や下痢を改善したり、腹部膨満感の改善などにも効果が期待できます。

肝心な効果についてですが、便秘薬と比べると穏やかであり、即効性が弱くなります。しかし、長期的に飲んでも悪影響が起こりにくいのが特徴です。また、便秘だけではなく下痢や軟便の治療にも使われます。

便秘薬に長年頼っていたような人が、急に便秘薬を止めて整腸剤やサプリメントに変えても、効果がすぐには感じられないかもしれません。

便秘薬の量を減らしつつ、整腸剤と併用して切り替えていくなどの工夫をしてみるのも良いでしょう。

便秘のタイプ

便秘 フリー画像 に対する画像結果

まず便秘には、大腸そのものに、がんやポリープなどの病気があって引き起こされるもの(器質性便秘)と、大腸の働きに問題があって引き起こされるもの(機能性便秘)に分かれています。

機能性の便秘は、さらに急性便秘慢性便秘に分けられます。

急性便秘は旅行や引っ越しなど、環境の変化で一時的なもので、

慢性便秘は、便をスッキリと快適に出せない状態が続くものです。

機能性便秘のタイプ

機能性便秘は原因別に、次の4タイプのに分けられます。

自分の腸の状態を知るには

排便ペースや回数、量だけで便秘かどうかを判断することはできません。また、便秘薬を飲んでいる場合は、便秘かそうでないかは便秘薬を止めて腸の状態を観察しなければわかりません。

たとえば、血圧においても体質改善を行って痩せることで、知らず知らずのうちに血圧が下がって薬の服用が不要になるケースがあります。また、コレステロールの服用についてもドクターと相談しながら一旦服用を止めてみて、体本来の状態を確認してみることが大切です。

この例と同じで、便秘の場合も一旦便秘薬を止めて自身の腸の状況を知ることが大切です。

便秘改善のために専門医が処方する薬とは

生活習慣の見直しや水分、食物繊維の摂取を積極的に行っているにもかかわらず、便秘の改善が見込めない場合には、便秘薬を処方してもらう必要があります。

これは、生活改善ですぐに便秘が解消するわけではないためです。生活習慣や食生活の改善は半年以上続ければ、結果が出てきます。それまでの間、短期間であれば、便を柔らかくするマグネシウムや乳酸菌の整腸剤を処方するケースがあります。

もしくは、便を出す癖をつけるために、ダイオウが含まれる刺激性の便秘薬を少量だけ処方するケースもあります。

一番は、生活習慣と食生活の改善です。薬は、排便を促すきっかけとして2~3か月の間だけ使うというイメージを持ってください。

最終的には、乳酸菌が多く含まれる整腸剤を毎日欠かさず飲み続けることで、腸内の環境を改善し、排便しやすい腸にしていくことが理想です。

便秘薬を服用しないで改善する方法

水分をとる

水分は、時間を決めてこまめにとることが大切です。

体内の水分が不足すると腸内の便が硬くなってしまいます。硬くなった便は排出されにくくなるため、水分補給を意識的に行いましょう。

喉が乾いてから水分をとるのではなく、水分をこまめにとって体内の水分を保つことが重要です。

水分を摂取するときのポイントは、一度に水分を補給すると尿として排出されてしまうため、こまめに補給することです。

まず起床後にコップ1杯の水を飲むようにして、食事中や食後にも水分を摂ります。食事に汁物をプラスするのも、摂取する水分が増えるのでおすすめです。

食物繊維をとる

植物繊維フリー画像 に対する画像結果

便を柔らかくするためには、食物繊維も欠かせません。食事の中に食物繊維が多く含まれている食材を使うなど、工夫して取り入れるようにしましょう。

ただし、野菜で食物繊維をとろうとすると、かなりの量が必要になります。健康食品である青汁やトウモロコシの繊維を含むイージーファイバーでとることもおすすめします。青汁もイージーファイバーも、豆乳で割って飲むと継続しやすくなるでしょう。

便秘になりにくい体をめざすには、食物繊維をしっかり摂って、バランスの良い食事を3食摂ることが大切です。

食物繊維は、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があり、両方バランス良く摂ることが大切です。私たちの体で消化されない2種類の食物繊維は、そのまま腸まで届き、便のカサを増やしたり腸を刺激したりする働きをします。

食物繊維のほかにも、脂質、タンパク質、糖質も適切な量を食べるようにしましょう。しっかり3食食べることで便の量が増えると、排便が行われやすくなります。

排便のリズムを作るためにはとくに、朝食が大切です。朝は余裕を持って起床して、ゆっくり朝食を摂ってからトイレに行く時間を設けるようにしましょう。

乳酸菌をとって腸内環境をよくする

乳酸菌フリー画像 に対する画像結果

腸内環境の改善は、便秘の改善につながります。腸内環境をよくするには、乳酸菌を多く含む食品をとり入れることがおすすめです。乳酸菌が多く含まれる食品は腸の免疫を上げ腸内環境もよくしてくれます。

便秘薬は正しく適切に使うことが大切です。量を飲みすぎたり、長期間飲み続けることで思わぬ副作用が出たり、本来あるべき効果が出なくなってしまう場合もあります。

飲むとスッキリするからといって、頼りすぎることのないように気をつけましょう。便秘薬の代わりに整腸剤やサプリメントなどの力を借りるというのも方法の一つです。

ただし、便秘の状態によっては薬の力を借りた方が良いこともあるため、状況に応じて判断することが大切です。

そして、忘れてはいけないのが、食生活などの日頃の習慣です。生活を見直して、便秘薬を使う頻度や量を減らしていけるように工夫していきましょう。

適度な運動をする

適度な運動をすると、血行が促進され腸の動きを活発にし、排便されやすい状態につながります。日頃運動不足だと感じる方は、ウォーキングなどの軽めの有酸素運動から始めてみると良いかもしれません。

また、便を出すときに使用する腹筋を鍛える運動もおすすめです。

ストレスを発散する

お風呂フリー画像 に対する画像結果

自律神経の影響を受けやすい腸は、ストレスによって自律神経が乱れると便秘につながることがあります。

副交感神経が優位になったときに排便が起きやすくなりますので、有酸素運動をする、ぬるめのお湯にゆっくり浸かるなどしてストレスを発散するようにしましょう。

十分睡眠し、生活のリズムを整える

便秘になりにくい体を目指すには、生活のリズムを整えて、排便リズムも整えていくことも大切です。

規則正しい生活リズムを心がけることで、自律神経も整う傾向にあるため、なるべく毎日同じ時間帯に食事を摂り、同じ時間帯に就寝し、十分に睡眠時間を設けるようにしてください。

また、起床時に太陽の光を浴びると、自律神経に良い影響を与え、睡眠の質も向上するといわれているため、ぜひ実践してみてください。

医師監修】ごぼうが便秘に良いと言われる理由は?主な成分と期待できる効果を解説

便秘になるとお腹にハリを感じたり、腹痛を感じたりとさまざまな不快感を伴うことがあります。

このような辛い症状が起こらないためには、日ごろの食生活を見直す必要があります。

今回は便秘に良いといわれている「ごぼう」について紹介します。便秘にお悩みの方はぜひ参考にしてください。

便秘になりにくい体をめざすには、食物繊維をしっかり摂って、バランスの良い食事を3食摂ることが大切です。

食物繊維は、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があり、両方バランス良く摂ることが大切です。私たちの体で消化されない2種類の食物繊維は、そのまま腸まで届き、便のカサを増やしたり腸を刺激したりする働きをします。

食物繊維のほかにも、脂質、タンパク質、糖質も適切な量を食べるようにしましょう。しっかり3食食べることで便の量が増えると、排便が行われやすくなります。

排便のリズムを作るためにはとくに、朝食が大切です。朝は余裕を持って起床して、ゆっくり朝食を摂ってからトイレに行く時間を設けるようにしましょう。

ゴボウの食物繊維含有量

以下の表はゴボウ100g当たりの食物繊維含有量です。

(単位:g)

食物繊維総量水溶性食物繊維不溶性食物繊維
5.72.33.4

出典 日本食品標準成分表2020年版(八訂)

水溶性と不溶性の割合はおよそ1:1.5で、理想よりもやや不溶性食物繊維が少ないです。
総量としては食品全体の中では多い方です。

ただし、食物繊維の1日当り適正摂取量をゴボウ1品で摂るのは難しいので、他の食品と組み合わせたメニューを考える必要があります。(詳しくは2,3章でお伝えします。)

水溶性食物繊維イヌリンの働き

ゴボウに含まれる食物繊維の中でも、水溶性食物繊維のイヌリンが便秘解消に効果的とされています。
イヌリンの働きは、お腹の中のビフィズス菌を増やし、お腹の調子を整える働きがあります。この整腸作用が便秘解消に効果的です。

イヌリンには他にも血糖値の上昇を緩やかにする作用や中性脂肪を減らす作用があると報告されています。

食物繊維の1日当たりの適正な摂取量

1日の食事から摂る食物繊維の目標量は、18~69歳で1日当り男性20g以上、女性18g以上となっています。

これをゴボウだけで摂取しようとした場合、ゴボウ約350gを食べる必要があります。

ゴボウは1本だいたい250gですから、1本半くらいを食べる必要があり、それは難しいですね。
朝はサラダで、昼にそばやうどんの具材として、夜にきんぴらゴボウにして食べて100gくらいでしょう。

食物繊維はゴボウと同じ根菜類や豆類、主食となる穀物に多く含まれているので、それらと組み合わせて必要量を摂取することが大切です。

次章で必要な食物繊維料を摂取するためのお勧めメニューを紹介します。

適正な摂取量を達成するためのメニュー例

便秘解消に効果的な食事のメニューとして、ゴボウをはじめとして根菜類やキノコ類を具材としたそばをお勧めします。

食物繊維は主食となる穀物にも多く含まれています。穀物は炭水化物の太りやすいイメージが気になる方もいると思いますが、炭水化物は糖類と食物繊維で出来ているのです。

穀物である米、パン、めん類の中でもそばは食物繊維含有量が豊富で、具材にゴボウをはじめとした根菜類やキノコ類を具材にしたメニューが便秘解消に効果的です。

以下の表は100g当たりの食物繊維含有量です。

穀類に含まれる食物繊維量

(単位:g)

食品名食物繊維総量水溶性不溶性
オートミール9.43.26.2
コーンフレーク2.40.32.1
ライ麦パン5.623.6
フランスパン2.71.21.5
食パン0.711.7
精白米0.500.5
そば(干)3.71.62.1
中華めん(干し)2.91.61.3
うどん(干)2.40.61.8

オートミールの含有量が突出していることが分かりますね。
通常、主食となりうる米、パン、めん類の中ではめん類の、特にそばの含有量が多いです。
パンでは食パンよりもライ麦パンに多く含まれていますが、常時ライ麦パンを食べる方は少ないと思います。

野菜、豆類に含まれる食物繊維料

食品名食物繊維総量水溶性不溶性
ゴボウ5.72.33.4
切干大根20.73.617.1
えだまめ50.44.6
モロヘイヤ5.91.34.6
いんげん豆(乾)19.33.316
えんどう(乾)17.41.216.2
ひきわり納豆5.923.9 

きのこに含まれる食物繊維量

食品名食物繊維総量水溶性不溶性
きくらげ(乾)57.4057.4
干ししいたけ41338
しいたけ3.50.53
なめこ3.312.3
本しめじ3.30.72.6

上記表からゴボウ以外にも食物繊維含有量が多い食品が分かりまね。
便秘に悩んでいる方は、ゴボウとなめこのおそばをメニューに加えてみるのも良いですね。

また、海藻類や果物にも食物繊維が豊富なものが多いです。
それらも合わせて摂って、1日の適正な摂取量を摂るように努めましょう。

ごぼうに便秘解消効果はあるの?

ごぼうには、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類の食物繊維が含まれています。食物繊維は便秘解消に欠かせない栄養素で、ごぼうは食物繊維の含有量が野菜のなかでもトップクラスです。

食物繊維は胃や腸で消化されずに大腸まで届き、便のカサを増して大腸の粘膜を刺激、ぜんどう運動を促して便を出しやすくします。

食物繊維が不足していることによる便秘であれば、ごぼうを摂取することで、便秘解消につながる可能性があるため、積極的に摂っていきたい食品です。

ただし、ごぼうだけに頼らず、栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。

ごぼうに含まれている主な成分

ごぼうにはどのような成分が含まれているのか、なぜ便秘解消効果が期待できるのか、わからない方も多いかもしれません。以下ではごぼうに含まれている主な成分を紹介します。

●不溶性食物繊維
不溶性食物繊維は、水に溶けにくい性質を持つ食物繊維の一種で、便量を増やす働きと、便量が増えたことによる大腸への刺激で便を排出するぜん動運動を活発にする効果が期待できます。

●水溶性食物繊維
水溶性食物繊維は、水に溶けやすい性質を持つ食物繊維です。便の水分量を増やし、柔らかくする効果が期待できます。

腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整える働きをするとも言われており、ごぼう以外にはかぼちゃ、オクラ、ヤマイモにも豊富に含まれています。

また、ごぼうの中には「イヌリン」という水溶性食物繊維が含まれています。イヌリンは腎臓機能を高める効果、血糖値を下げる効果、利尿作用もあると言われているので、積極的に摂取したい食物繊維です。

●炭水化物
炭水化物も便秘解消に必要な栄養素です。三大栄養素の1つで体にとって必要なエネルギー源なので、ご存じの方も多いかもしれません。

炭水化物は糖質と食物繊維で構成されており、主に、ご飯、パン、麺類、イモ類に含まれています。

●カルシウム
カルシウムは、骨や歯に多く含まれるミネラルで、体を構成するだけでなく、ホルモン分泌の調整、気分を安定させる、などの効果が期待できます。

肉や牛乳、チーズなどに含まれているが、日本人はもともと摂取が少ないためカルシウム不足になりがちです。

さらに、加齢とともに吸収率が悪くなると言われているので、カルシウムが不足していると感じる方は積極的に摂取すると良いでしょう。

●マグネシウム
ミネラルの一種であるマグネシウムは、心臓や腎臓、骨などに存在しています。

また、神経や筋肉が機能するために必要な成分のため、不足すると神経障害や筋肉の過度な収縮などを引き起こす可能性があります。

マグネシウムはごぼうのほかに、藻類や魚介類、豆類などに多く含まれています。

カルシウムと同時に、日本人の摂取量は不足気味な傾向にあるので、積極的に摂取しましょう。

●ポリフェノール(サポニン)
ごぼうの「あく」と呼ばれる黒いところには、サポニンというポリフェノールの一種が含まれています。

サポニンは血管に留まっているコレステロールを除去したり、血中の脂質を低減したりする働きが期待できるので、便秘だけでなく健康の維持としても積極的に摂取したい栄養素です。

サポニンはマメ科の根や茎に多く含まれており、お茶や高麗人参にも含まれています。

水溶性と不溶性のバランスは1:2が理想

食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があります。これらの理想的なバランスは1:2とされています。

このバランス以上に不溶性食物繊維の摂りすぎはかえって便秘が悪化してしまうことがあるといわれています。

理由は、不溶性食物繊維は便のカサを増して排便を促すのですが、カサが増しすぎると大腸が便を推し進めるせん動運動の機能を上回り、便がスムーズに進まなくなるからです。

総量以外に水溶性と不溶性のバランスまで気を配るのは正直なかなか難しいと思います。3章の表に載せてある極端に不溶性が多い食品、例えばきくらげ(乾)などは摂取過多にならないように注意する、という程度で良いと思います。

ごぼう茶を取り入れるのもおすすめ

ごぼうをたくさん摂るのが難しい場合は、ごぼうで作られたごぼう茶を飲むのも1つの方法です。

ごぼう茶は商品によって異なりますが、基本的にごぼうの風味を強く感じられる傾向にあるため、ごぼうの風味が好きな方にはおすすめです。

便秘の方がごぼうを食べる際の注意点

ごぼうは、食物繊維が豊富に含まれているので、摂り過ぎると下痢になる可能性があります。便秘を解消しようとたくさん摂っても逆効果です。適切な量の摂取を心がけましょう。

日本人の場合、成人では食物繊維を一日24g以上、1,000キロカロリーあたり14g以上摂取するのが理想と言われています。

適正量を考えながら摂取してみましょう。

ごぼうの便秘改善効果を高める食事のポイント

ごぼうの便秘改善効果を高めるために、次のポイントを意識しましょう。

善玉菌を含む食品を摂取する

善玉菌のエサとなるごぼうとともに、善玉菌を含む食品を摂取すれば、相乗効果を期待できます。

例えば、納豆菌を含む納豆や、乳酸菌を含む味噌や漬物、ヨーグルトやチーズなどがおすすめです。また、ヨーグルトには乳酸菌だけでなく、ビフィズス菌を含むタイプもあります。大腸に存在するビフィズス菌と乳酸菌の比率は、ビフィズス菌が99.9%です。

乳酸菌やビフィズス菌は「プロバイオティクス」と呼ばれています。プロバイオティクスとは、十分な量を摂取したときに、宿主に有益な効果を与える生きた微生物のことです。ただし、有益な効果や機能が科学的に証明された乳酸菌やビフィズス菌は、特定の菌株に限られます。

ビタミンEやビタミンB1を含む食材と組み合わせる

ビタミンEとビタミンB1には、それぞれ便秘改善に役立つ働きがあるとされています。ごぼうと一緒に普段の食卓にプラスすれば、相乗効果を期待できるでしょう。

例えば、以下のような食材がおすすめです。

  • ビタミンEを多く含む食材:ほうれん草、アーモンド、アボカド など
  • ビタミンB1を多く含む食材:豚肉、うなぎ など

適度な脂質も必要

脂質のとりすぎは腸内環境を悪化させる原因になりますが、適度な脂質はむしろ便秘改善に効果的です。なかでも、不飽和脂肪酸には、便のすべりをよくしてスムーズな排便を促したり、大腸を刺激したりする働きもあります。

不飽和脂肪酸を多く含む食品は、オリーブオイルやアマニ油、青魚やナッツ類などです。

ごぼうを食べても便秘が解消されない場合は医療機関へ

食物繊維が豊富でイヌリンも含まれているごぼうは、便秘解消効果が期待できるので、便秘気味で悩んでいるなら、積極的に摂取しましょう。

ただし、ごぼうだけに頼るのは逆効果になることもあるため、生活習慣の改善を優先的に行うほうが良いでしょう。食生活の改善を意識しても、便秘が解消されない場合は疾患の可能性もあるので、医療機関を受診することも検討してください。

便秘解消効果に期待ができるごぼうを参考に、日々の食事を見直してみてはいかがでしょうか。白畑先生よりコメント便秘に悩む方は食物繊維が豊富に含まれるごぼうを、自分に合ったやり方で積極的に摂取し便秘予防に取り組んでいきましょう。

ごぼうで食物繊維を摂取する際の注意点

大腸通過遅延型便秘症や便排出障害などを患っている人は、食物繊維の摂取量を増やすとかえって症状が悪化する恐れがあります。とくに、不溶性食物繊維は、便秘の人が摂取しすぎると逆効果になる可能性もあるため注意しましょう。

また、水溶性食物繊維を摂取しすぎると、お腹がゆるくなる場合があります。

ごぼう以外の便秘解消食材

ぬか漬け

ぬか漬けには植物性の乳酸菌が豊富に含まれています。植物性乳酸菌は、動物性乳酸菌に比べて胃酸に強く、動物性乳酸菌より生きたまま腸に届きやすいと言われています。乳酸菌が腸に届くことで腸内に善玉菌が増えて、腸内環境が良くなり便通がよくなります。

ぬか漬けのほとんどは野菜なので、ぬか漬けを食べると食物繊維も同時にとるということになります。ぬか漬けは、おうちで手軽に作ることのできる発酵食品で、ぬか床を持っていれば好きな野菜を漬けて、1日前後で出来上がりますので簡単ですね。

また、普段なら捨ててしまう野菜の切れは端や芯などもむか床に入れれば漬け物ができるので、野菜を無駄なく使えますね!

ぬか床の手入れが面倒な方は、スーパーなどでぬか漬けを購入するのもお手頃です。

納豆

納豆には納豆菌が含まれています。納豆菌は生きたまま腸まで届いて、色々な種類の菌を増やす働きがあるといわれています。また、悪玉菌の繁殖を防いだり抗菌作用があります。納豆には食物繊維も含まれるので、便の材料にもなってくれます。

納豆のよいところは、色々な食材に混ぜて食べられることですね!海草やメカブなど水溶性食物繊維やキムチなど腸によい乳酸菌と納豆と一緒にとると、腸内環境がさらに整い、便通の改善につながります。

また、納豆は比較的値段も安価なので、手軽に食出せることもおすすめです。1日1パックを目安に食べるようにしましょう。

ヨーグルト

ヨーグルトには善玉菌の栄養になる乳酸菌が豊富に含まれていて、腸内の善玉菌を増やす働きがあります。ヨーグルトに含まれている乳酸菌の多くは、胃酸に弱くほとんど死んでしまうといわれていますが、死んだ菌でも腸内環境の改善に役立つことが知られています。

おすすめの食べ方は、キウイやグレープフルーツ、バナナなどのフルーツや、シリアルなど、食物繊維を多く含む食品と一緒に摂ることです。朝は食欲がない、という方も手軽に食べられますし、ヨーグルトの酸っぱさが刺激になり、便通をもよおすキッカケ作りになります。

米飯

便秘解消にお米と聞くと、意外に思われる方が多いですよね。しかも玄米である必要はありません。

実は、白米に含まれるでんぷんは冷えると難消化でんぷんになり、水様性の食物繊維と同じような働きをするため、便秘の解消に役立ちます。白米のご飯に含まれる難消化でんぷんは、消化が悪くなるので、小腸では分解されずに、でんぷんのまま大腸に届く量が増えます。

そして腸内をきれいにしてくれる善玉菌のエサになったり、便の材料になってツルンとしたバナナ状の便が出るようになります。

おすすめの食べ方

納豆巻きや冷たいおにぎりです。のりを巻くとタンパク質や食物繊維がプラスされ、さらに便通がよくなります。

また、常温のご飯にぬか漬け・キムチなどをトッピングして食べるのもおすすめです。

全粒穀物

オートミールや玄米など、未精製の穀物には豊富な食物繊維が含まれています。

豆類

黒豆やレンズ豆など、豆類には腸の健康をサポートする食物繊維がたっぷりです。

野菜と果物

バナナ、アスパラガス、ニンジン、リンゴなど、生のまままたは少し加工された状態で食べることで、食物繊維を最大限に保つことができます。

これらの食品をバランス良く摂ることで、腸内の善玉菌が活発に活動し、腸内環境が健康に保たれます。

ごぼう、キウイ、小麦はいが

カズレーザーと学ぶ』では、赤坂ファミリークリニック院長で東京大学医学部附属病院の医師である伊藤明子氏が、現代人が抱える便秘と、その背後に潜む「便意消失」のリスクについて詳しく解説しました。

伊藤氏は便秘が単に排便ができないという問題にとどまらず、有害物質が血中に漏れ出し、体臭や口臭、肌荒れなどの見た目にも影響を及ぼすことを強調。また、慢性便秘症の患者は、生存率に23%の差があるというデータも紹介し、便秘が命にかかわるリスクをもたらすことを警告しました。

さらに、便秘の原因として「便意消失」の問題が浮上。便意を我慢し続けることで、神経系の感度が鈍くなり、最終的には便意そのものを感じられなくなってしまうことがあるといいます。

これが慢性便秘の一因となっているとのこと。伊藤氏はこの問題に対する対策として、発酵性食物繊維の摂取を推奨。食物繊維が腸内細菌のエサとなり、腸内で発酵して酪酸を生成、それが腸の蠕動運動を活性化し、便秘を改善する効果があると説明しました。

具体的には、ゴボウ、キウイ、小麦ふすまなどを取り入れることが効果的だと紹介されました。

私が実践して効果を感じたレシピ

ごぼうのスープ

材料:ごぼう1本
   人参1本
   玉ねぎ1個
   小麦胚芽100g
   コンソメ2個
   塩
   オリーブオイル
   亜麻仁油

作り方:
①材料を適当に切り、鍋に入れオリーブオイルで軽く炒め、被るくらいの水を入れて柔らかく煮ます。
②コンソメと塩で好みの味付けをします。
③ミキサーで攪拌して出来上がり。

※アレンジ
スープをピューレ状にして冷蔵庫に保存し、毎日大匙2杯をそのまま食べてもいいですし、お味噌汁に入れて飲むのもいいです。
大切なのは毎日続けることです。
ごぼうスープを毎日飲み続けるのは、味に飽きが来てしまいます。
色々アレンジしながら続けてみてくださいね。

ちなみに私はこのスーープをピューレ状にしてお味噌汁に毎日入れて飲んでいますが、飲んだ一日目からお通じが快調になりました。かなりの効果を感じつつ毎日飲んでいます。

※もし、スープが苦手な方は、ごぼう料理と小麦胚芽入りのクッキーなどを食べることもできます。

避けた方が良い食べ物

善玉菌を邪魔するものを控える腸内環境を健康に保つためには、善玉菌の増殖を妨げる食品や習慣を避けることが重要です。特に注意すべきは、以下のような要因です。

添加物

添加物を控える多くの加工食品に含まれる添加物は、腸内環境に悪影響を及ぼすことがあります。これらの物質は、腸内の善玉菌を減少させる可能性があるため、できるだけ天然成分のみを含む食品を選ぶようにしましょう。長期間保存するために添加される防腐剤は、善玉菌の生存にも影響を与えることがあります。

人工甘味料

一部の人工甘味料は、腸内細菌のバランスを乱す可能性が報告されています。カロリーを抑えたいからと、ゼロカロリー食品などを選んだりしていると、長期的に見ると腸内環境を悪化させてしまうことに繋がります。

高糖質や高脂質

高糖質や高脂質な食事を控える高糖質や高脂質の食事は、腸内の悪玉菌の成長を促進し、善玉菌のバランスを乱すことがあります。過剰な糖分と脂肪は、腸内での発酵過程を変え、腸内ガスの過剰な生成や不快な膨満感を引き起こす可能性があります。

ケーキ、クッキー、白パン、白米など、高いGI値(グリセミック指数)を持つ食品、ファーストフードや加工されたスナック食品は、糖質も脂質も多いため、できるだけ控えるのがおすすめです。

2024年5月15日の【ホンマでっかTV】で紹介されたお腹のコリ解消方法

腸のコリとは?

腸のコリとは、腸の筋肉が緊張したり収縮したりすることで起こる痛みや不快感のことを指します。便秘、下痢、腹痛、腹部膨満感などの症状が現れることがあります。

便秘の原因「ねじれ腸」「落下腸」とは?

欧米人は腸が短く綺麗な腸の形をしていますが、日本人は腸が長いため腸がねじれている「ねじれ腸」腸がたるんでいる「落下腸」の人が8割もいます。

腸のねじれた部分や落下した部分に便が溜まりやすく便秘を引き起こします。1週間続く便秘や幼少期から便秘などの場合は「ねじれ腸」「落下腸」の可能性があります

「ねじれ腸」「落下腸」の場合マッサージをして便をだしてあげることが必要です。

頑固な便秘を解消できるマッサージの方法を次で教えてくれています

頑固な便秘解消!腸のこりほぐしマッサージ

落下した腸をマッサージで上げる方法

重力で落下した腸を上げることで、頑固な宿便をスッキリだすことができます。

方法:

①仰向けに寝転ぶ

②腸の落下を下から押してみもち上げる

③落下した腸を上げるよう下から押す。軽くお腹がへっこむくらいの力で押す

寝る前に落下した腸を上げてあげると朝スッキリお通じがでやすくなります。

腸のねじれのつまりをとる運動

腸がねじれやすい場所として横行結腸から下行結腸の境目、左のかどにねじれが起こりやすいそうです。

腸のねじれのつまりをとる運動
腕を軽く振りながら体を左、右、左、右とねじる運動いわゆるラジオ体操の「体をねじる運動」です。

この運動を朝晩おこなうことで腸のねじれを解消できるそうです。

下行結腸のコリの解消法

下行結腸に溜まった便をスッキリだす方法です。

方法:

①仰向けに寝転ぶ

②下行結腸を上下に刺激する

③下行結腸をトントンと軽くたたく。上下に動かしながら何度かおこなう

下行結腸を軽く刺激するだけで、腸が動いて中の便が落ちていきます。便秘気味の人は試してみてください

この腸コリほぐしを朝晩やることで、キロ単位で溜まっていた宿便が一気に出るそうです。瘦せるね!!

まとめ

まずは、本当に自分が便秘なのかを確認することが重要です。毎日の排便がなくても、2~3日に1回の排便があり残便感やお腹の張りがなければ便秘ではないかもしれません。

もし、便秘である場合にも便秘薬に頼るのではなく、水分や食物繊維を多くとり腸内環境を改善するために乳酸菌を積極的に摂取しましょう。

また、食事だけでなく毎日の生活習慣も大切です。適度な運動を心掛け、十分な睡眠をとりましょう。

下剤でもある便秘薬をなんとなく毎日飲むことは、大変危険です。症状に合わせて薬を服用し、できる限り自身の腸の動きがよくなる生活習慣を心がけましょう。

現代社会においてストレスは避けられない要素ですが、その影響を最小限に抑える方法の一つが、腸内環境の健康を保つことです。

腸は「第二の脳」とも称され、私たちの心理状態にも大きな影響を与えるため、腸内環境を整えることは、ストレス管理にも直結します。

腸内環境を整える方法は多岐にわたります。プロバイオティクスやプレバイオティクスを含む食品を摂取し、善玉菌を増やすことが基本です。

腸内環境が整うと、自律神経のバランスが改善され、ストレスに対する耐性が自然と高まります。腸から脳へのポジティブな信号が増えることで、心の安定と健康が支えられるのです。さらに、腸内環境が整うことで、免疫機能も強化され、病気に対する抵抗力が増します。

腸内環境を整えることは、ストレスだけでなく、健康全体を向上させる効果があります。

日々の食事を見直し、適切な生活習慣を続けることで、ストレスに強い身体を作り上げましょう。腸の健康が全体の健康を支えるため、腸内環境に優しい選択を日常から意識することが、より良い生活への第一歩です。

腸活でセロトニンをたくさん分泌させ、ストレスフリーの幸せライフを目指しましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

皆様の健幸ライフをお祈りしております。

タイトルとURLをコピーしました