
「日光はシミやシワのもとになる」「美白に日焼けは大敵」と、年々太陽を浴びる機会が減っていませんか?
ところが、日光浴は日々の健康や美容にとても重要で想像以上のメリットがあります。
そんな日光浴の嬉しい効果と、より効率的で正しい日光浴の方法、そして太陽の紫外線は身体に悪い?といった疑問についても解説します。
日光浴をしないことのデメリット

日光浴をしないと次のようなデメリットが生じます。
①ストレスを感じやすくなる
②うつのリスクを高めてしまう
③睡眠の質が下がる
④認知症の危険が高まる
⑤ビタミンDの生成量が減る
⑥免疫力の低下
⑦骨にも悪影響
リモートワークの増加によって日中は家にこもっているという方が増えています。仕事によっては、太陽が出ているときに外出しないことも多いかもしれません。
必要以上にストレスを感じてしまう
日光を浴びなくなると、ストレスを感じやすくなります。ストレスを感じやすくなるのは、日光を浴びることで分泌されるセロトニン不足が原因です。
普段は気にならないことが必要以上に気になったり、気分が落ち込みやすくなったりするため、心が疲れてしまいます。
また、セロトニンが不足するとメラトニンも減少するため、眠気を感じにくくなりやすいです。睡眠の質が落ちるとイライラしたり、無気力になったりするため、日常生活に支障が出てしまうかもしれません。
ストレスと睡眠不足から健康を護るためにも、日光を浴びる習慣をつけてください。
うつのリスクを高めてしまう
太陽の光に当たらないと、うつのリスクを高めてしまう可能性があります。
フィンランドやノルウェーなどの北欧諸国では、日照時間が短い影響で、体内のビタミンDレベルが低いです。そのため、うつ病やメンタルヘルスの悪化がおこりやすいと言われています。
ビタミンDはうつに良い影響を与えることが研究で分かっています。1日30分を目安に日光浴をすることで、メンタルヘルスの悪化を防げるでしょう。
睡眠の質が悪くなる
太陽の光を浴びないと、睡眠の質が悪くなりやすいです。質の良い睡眠には、メラトニンが欠かせません。しかし、メラトニンの生成に必要なセロトニンは、日光浴をしないと生成されないのです。セロトニンが減るとメラトニンも減り、睡眠の質が悪くなります。日中に少なくとも30分は太陽の光を浴びて、セロトニンを分泌させましょう。
認知症の危険性が上がる
太陽の光を浴びないと、認知症の危険性が上がります。日光浴によって生成されるビタミンDは、脳の健康維持に欠かせません。しかし、日中に太陽の光を浴びないと、体内のビタミンDが減り、脳機能の低下につながります。認知症の危険性を下げるためにも、日光浴を欠かさないようにしましょう。
ビタミンDの生成量が減る
日光を浴びない生活を続けると、ビタミンDの生成量が減ってしまいます。
ビタミンDはカルシウムの吸収をサポートする役目を担っています。ですが、生成量が減るとカルシウムの吸収率も低下してしまうのです。骨や歯がもろくなったり、免疫力が低下したりと、健康リスクが高まることが予想されます。
また、ビタミンDの働きによって抑止されていた病の発生リスクが高まることもあるので注意が必要です。
ビタミンDは加齢とともに生成量が減少していくため、日光を浴びたり、サプリメントで補給したりしながら維持しましょう。
免疫力の低下
日光浴で紫外線を浴びることにより生成されるビタミンD。
ビタミンDは、免疫力を高め、感染症の予防や悪化の予防に効果的なことが分かっています。
その他にも、日光浴による体温の上昇も、免疫力アップにつながるものです。
日光不足はそのようなメリットを排除することになってしまい、免疫力を低下させかねないものなのです。
骨にも悪影響
日光浴により生成されるビタミンDは、「カルシウム」や「リン」の吸収を促進し、健康的な骨を作る手助けもしています。
そんなビタミンDが不足すると、骨粗鬆症や、骨軟化症などを招くおそれがあり、骨の健康に悪影響です。
また、子どもの日光不足は、骨の発育不良を引き起こし、O脚やくる病などの原因になってしまいます。
日光浴の効果

日光浴には、次のような効果が期待できます。
肌の細胞を美しく保つ
メラトニンとビタミンDが生成され、肌の免疫機能が高まります。ビタミンDは肌のバリア機能を高める、肌のターンオーバーを促進するなど、美肌を促してくれる働きがあるのです。また、メラトニンには抗酸化作用があり、肌細胞の老化を防ぐ効果もあります。
睡眠の質を高める

日光浴を行うと睡眠の質が向上します。睡眠リズムが改善され、目覚めがよくなります。また、寝つきがよくなるともいわれています。
日光浴によって生成されるセロトニンは、実は睡眠の質に大きく関係しています。
セロトニンが日中に生成されると、それを原料として夜に「メラトニン」というホルモンが分泌されます。
メラトニンは睡眠を促し、睡眠の質を向上させるため、「睡眠ホルモン」とも呼ばれています。メラトニンは天然の睡眠薬とも呼ばれています。
メラトニンが生成されることで、睡眠の質が高まります。
日光浴の睡眠への効果は、メラトニンの抑制と分泌が挙げられます。
メラトニンの分泌が強いと人間は眠たくなり、メラトニンの分泌が弱いと覚醒が強い状態です。
朝起きたときはまだメラトニンの分泌がありますが、日光浴をすることでメラトニンの分泌が抑えられすっきり目が覚めます。
逆に起きてから外に出ずに暗い部屋で過ごすと、メラトニンの分泌が弱まりにくく目が覚めません。
さらに、朝起きて強い光を浴びた14~16時間後にメラトニンの分泌が最大になると言われています。
その為、朝に日光浴をすると朝の目覚めがよくなるだけでなく夜の睡眠の質も上がり眠りやすくなります。
ただし、夜になっても強い光を浴びていると、メラトニンは抑制されてしまいます。夜には強い光を浴びないようにすることも大切です。
ビタミンDを生成する

ビタミンDは、免疫力の維持、骨の健康に欠かせない要素です。
そんなビタミンDは、紫外線を浴びることで作られ、さらにカルシウムの吸収を促してくれます。
逆に不足してしまうと、骨粗しょう症のリスクが高まり、免疫が下がり風邪やインフルエンザといった感染症にもかかりやすくなります。
骨の健康、美容、免疫に関わる「ビタミンD」と日光浴の関係
太陽を浴びることで生成されるビタミンDは、私たちの身体にとても重要な働きを担っています。
そのひとつが、免疫機能の調整です。身体に入ってきた細菌やウイルスと戦って、正しい免疫機能を維持してくれます。
また、ただ摂っただけでは吸収しづらいカルシウムの吸収を促し、骨を強くしてくれる働きがあります。
近年はシミやシワ、美白を気にして太陽を浴びない、さらにコロナ禍の外出制限で外に出る機会が以前より減った、という人が増え、ビタミンD不足が問題視されています。
ストレスを感じやすくなった、よく眠れなくなったという不調だけでなく、いずれ糖尿病、認知症、心臓疾患、高血圧、骨粗しょう症などの発症リスクも上昇します。
骨や歯を強化する

ビタミンDが骨や歯の強化に役立ちます。
日光浴することにより骨密できます。
ビタミンDは、カルシウムの吸収を助け、強い骨や歯をつくるのに欠かせない栄養素です。
ビタミンDが不足したときに起きる「低カルシウム血症」は、骨粗しょう症や骨軟化症、骨折などにつながるものです。
骨や歯は、加齢によってどんどん脆くなってしまいます。骨密度の低下を予防して、丈夫で健康な骨と歯を長く維持するためには、日光浴が有効です。
血行促進と免疫力向上

日光浴によって血管が拡張し、血行が良くなります。
そのため、体内の酸素や栄養の供給が促進され免疫力が向上します。
人間の平均気温は36.5度~37.1度とされています。
日光浴や運動によって体温が1度上昇すると、通常時と比べて免疫力が最大5~6倍になるともいわれています。
私たちの身体に存在する「マクロファージ」という免疫細胞は、体内に入ってきた細菌やウイルスを食べて死滅させる役割を担っています。
日光浴によりビタミンDが生成されます。ビタミンⅮにはこのマクロファージを活性化させる働きがあるといわれています。マクロファージが元気になれば、病気や感染症にもかかりづらくなり、免疫力の向上が期待できます。
体内時計を整える

人の身体には、約24時間周期でホルモンの分泌や自律神経の働きなどを調節する機能があります。ある時間になると自然と眠くなり、ある時間になると自然と目が覚めるのはこのためです。
この24時間周期のリズムは「概日リズム(サーガディアンリズム)」と呼ばれています。概日リズムは、光や温度変化のない条件で安静を保った状態でも認められることから、人は体内に時計機構を持っていることが明らかとなり、これを「体内時計」と呼んでいます。
しかし不規則な食生活や、寝る直前までブルーライトを浴びていると、体内時計が乱れさまざまな身体の不調を招きます。
日光には体内時計を進め、24時間周期に合わせる働きがあります。
「夜なかなか寝つけない」「朝起きるのがつらい」などの悩みを抱えている方は、朝起きたら太陽の光を浴びるようにすると、体内時計がリセットされ、時刻をきちんと合わせることができます。
それは体内時計が、光の明暗によって調節されるためです。朝に体内時計をリセットすることで身体がしっかりと活動モードに切り替わり、夜にはぐっすり眠れるようになります。
自律神経の乱れが整う

朝日を浴びることで、交感神経が刺激され、脳や自律神経、筋肉が自然に覚醒し、スムーズな1日がスタートします。
朝起きたら窓を開けて日光をみましょう。
そうする事で、脳内からセロトニンが分泌され、体内時計がリセットされます。
そして、自律神経が正しく働くことで、昼間は交感神経優位になって活動的に過ごせ、夜は副交感神経優位になって、ゆったりと睡眠で体を回復する事ができます。
ストレス解消・リラックス効果
日光浴によりセロトニンやビタミンDが分泌されることで、ストレス解消やリラックス効果も期待できます。
ストレス解消することで、集中力の向上や疲労解消にもつながります。
メンタルヘルスの不調を未然に防ぐためにも、日光浴を日常的な習慣として取り入れるのがおすすめです。
脳内のセロトニンを増やす
セロトニンとは神経伝達物質のひとつで、ドパミン・ノルアドレナリンを制御し精神を安定させる働きをします。
セロトニンは、脳内の神経伝達物質のひとつです。恐怖や不安・ストレスなどを軽減して、精神を安定させる働きがあるため別名「幸せホルモン」とも呼ばれています。
このセロトニンが生成されることも、日光浴の大きなメリットです。
眼底にある網膜が光を感じると、セロトニンの分泌が促されます。 セロトニンを生成するためには強い光が必要で、一般的な屋内の照明では明るさが不十分です。強い光を放つ太陽光は、セロトニンの分泌を促すのにとても適しています。
うつ病の改善
セロトニンが分泌されることでストレスが軽減されます。結果として、うつ病や睡眠障害、パニック障害などの改善に役立つ場合があります。
ビタミンDやセロトニンは、うつ病の改善にも効果的と考えられています。
朝起きてすぐに太陽の光を浴びることで、セロトニンが脳内に分泌されます。
セロトニンは身体を覚醒させて、活発に活動できる状態にするために欠かせない物質です。幸福感や安心感をもたらし、憂うつで不安な気持ちを和らげる効果もあります。
うつ病の発症率は、夏より冬の方が高くなります。冬場にうつが多くなる理由のひとつは、日照時間が短くなるためです。それにより、セロトニンの分泌量が減ってうつ病を発症しやすくなるのです。
また、ビタミンDにはセロトニンの生成と調達を助ける働きがあることが分かっています。
ビタミンDとセロトニンを同時に生成することができる日光浴は、うつ病の治療に推奨されるくらい、効果があるといえます。
生活習慣病の予防や改善
セロトニンを増やすには、日光浴や適度な運動、バランスの良い食事を摂ることが必要になってきます。
セロトニンを増やす習慣は生活のリズムを整え、結果的に生活習慣病の予防や改善に繋がります。
日光浴は、体がビタミンDを生成するために不可欠な活動です。
ビタミンDは骨の健康を保つだけでなく、免疫システムの働きにも重要です。
日光に含まれる紫外線B(UVB)が皮膚に当たることで、体内でビタミンDが合成されます。
このため、適度な日光浴は、生活習慣病の予防にも寄与することが分かっています。
例えば、ビタミンDが不足すると、骨粗しょう症のリスクが高まります。
また、近年の研究では、ビタミンDが心疾患や糖尿病、高血圧、特定の癌のリスクを低下させる可能性が示唆されています。
2010年2月には厚生労働省が「ビタミンDは糖尿病予防に効果がある」と発表しています。
糖尿病はインスリンの働きが低下する疾患です。なぜインスリンの働きが低下するのかというと、分泌元である膵臓の働きが弱まるためです。その膵臓の働きをサポートする成分がビタミンDです。
また紫外線を浴びると皮膚細胞から一酸化窒素が出て、この一酸化窒素により血管が拡張され血圧を下げることができます。高血圧は脳卒中や心臓病の原因であるため、高血圧を予防することができれば、生活習慣病になりにくくなるといえます。
意識的に日光を浴びることで、不足しがちなビタミンDを補い、生活習慣病のリスクを抑えることができるのです。
体を温める
日光浴をすることで体温が上昇します。体温が上がる
体温が上がると免疫力も大きくアップすると言われ、身体全身の血流も良くなります。
血流が良くなると身体を作るさまざまな細胞の働きが活性化され、丈夫な筋肉や骨の形成にもつながります。
筋肉が付きやすくなる
体温が上がると血流が良くなります。血流がよくなることで筋肉の増大も期待できます。
ビタミンDが筋肉にも作用するため、高齢者の筋力低下予防にも効果が期待できます。
テストステロンの分泌促進
男性ホルモンであるテストステロンの分泌も日光浴によって促され、活力向上に役立ちます。これにより、筋肉量の維持や運動パフォーマンスの向上が期待できます。
認知症予防
ビタミンDの増加により物忘れが改善され、認知症の予防に役立ちます。ビタミンDは認知症になるリスクを半減するといわれています。
ビタミンDは鮭やさんま、いわしなどの魚介類やきのこ類からも摂取できますが、もっと手軽なのは日光浴をすることです。
夏ならば木陰で30分ほど、冬ならば1時間ほど太陽に当たれば必要量が作られます。
日光浴のポイント
時間帯は午前中がオススメ!

日光浴の効果を最大限に引き出すためには、午前中にするのがオススメです。午前中に行うとセロトニンを増やしやすいほか、体内時計も整います。朝起きてすぐに太陽の光を浴びましょう。
それによりまずはセロトニンが分泌されます。
セロトニンには脳や身体を活動モードに切り替える効果があるので、すっきり目覚めて動けるようになるでしょう。
また前述したように、セロトニンが生成されてから14〜16時間ほどでメラトニンが分泌されるので、睡眠の質を上げるためにも、午前中に日光を浴びておくことが大切です。
午後は紫外線量が増えるので注意してください。
頻度
日光浴は週3回、1日15~30分程度を目安に行いましょう。
夏場など日差しが強いときは、熱中症にならないよう気を付けながら日陰での日光浴をオススメします。
日光浴の効果を得るためには、毎日欠かさず日光浴をしなければならないわけではありません。
長時間の日光浴はかえって身体に害となる場合もあるので、推奨される日光浴の頻度は週3回・1日15~30分程度です。
ただし、日光の強さは季節や天気によってかなり違うので、条件によって適切な時間も変わってきます。
下記を参考にしてみてください。
夏 午前10時までがおすすめです。
日差しの強すぎる時間帯に直射日光を浴びると、
熱中症のおそれがあるので注意。
冬・曇りの日・雨の日 太陽光の量が少ないので、長めに日光浴の時間をとるように
意識しましょう。
「手のひら日光浴」もオススメ

日光浴のメリットは分かっても、やはり、日焼けや紫外線はなるべく避けたいと考える人もいますよね。
そんなときにおすすめしたいのは、手のひらだけで日光浴をする方法です。手のひらは体の他の部位と比べるとメラニン色素が少なく、日焼けのリスクが低いので、日焼けが気になる方にも最適です。
手のひらだけでも、太陽の光を浴びるように意識すれば、ビタミンDが生成されます。窓から手を出して太陽に向けるだけでもOKです。
ただし、光にあたる肌の面積が大きいほど、日光浴の効果は短時間で得られます。手のひらだけで日光浴をする場合、少し時間を長めにするなど工夫するとよいでしょう。
手のひらを上に向けて、夏場なら15分、冬場は30分程度「手のひら日光浴」を行ってみましょう。
また、日焼けを気にして手のひらでの日光浴を行う場合は、身体や顔に塗った日焼け止めの残存に注意しましょう。手のひらに日焼け止めが残っていると、十分な効果が得られなくなります。
日光浴はのんびりと陽の光を浴びてもいいですし、ウォーキングやガーデニングなど体を動かしながらでもできるので習慣化しやすいのが嬉しいですね。
ただし、地域や季節によって紫外線の量が変わるので、体の負担にならないよう注意して行ってください。
足だけ、服の上から

強い紫外線を避けるため、足だけ露出したり、服の上から浴びる方法も効果的です。特に敏感肌や日焼けを避けたい方には、部分的な日光浴が良い選択です。
曇りの日や日陰
曇りの日でも紫外線は届いているため、日陰でも一定の効果が期待できます。日陰では、直接の日差しを避けつつ、柔らかい光を浴びることができます。
日光浴は日陰でも効果が期待できます。
直接浴びるのと比べると効果は弱まりますが、少し時間を長めにすることで十分な効果が得られるでしょう。
直接日光に浴びるのは日焼けが気になりますよね。
そんな人は無理をせず日陰で日光浴をしましょう。
暑い夏は日陰で日光浴をすることで熱中症対策にもなります
服装は露出が多い方が効果的
日光浴は、適度な時間であれば、健康によい影響を与えることが知られています。
日光浴をする際には、服装にも注意が必要です。
露出が多い方が効果的であるとされています。
なぜなら、肌に直接日光が当たることで、ビタミンDを生成することができるからです。
ただし、紫外線の影響もあるため、長時間の日光浴は避けるようにしましょう。
日光浴後のアフターケア

日光浴による紫外線は肌にダメージを与えるため、適切な方法で行うことが必要です。
日焼け止めを塗ったり、帽子やサングラスを着用することで、紫外線から肌を守れます。
また、日光浴後は保湿をすることで、肌の乾燥を防げます。
日光浴の注意点
長い時間太陽光を浴びると、シミやそばかすの原因になります。
冷やす
日光浴が終わったら化粧水や濡れたタオルなどで冷やしてあげましょう。
水分補給
熱中症などの危険性がある場合は無理をしないようにし、しっかりと水分補給をしましょう。
柑橘類に注意
日光を浴びる前に柑橘類を食べないようにしましょう。
ミカンやレモンといった柑橘類には、「ソラレン」という物質が含まれています。
ソラレンには紫外線に対する皮膚の感受性を高める作用があり、日光に反応して、皮膚にかゆみや赤みを起こす可能性があるのです。紫外線の吸収を助長するため、シミなどの原因にもなります。
日光浴の前や、屋外で活動する予定のある日には、朝に柑橘類を食べるのは避けましょう。柑橘系の精油(アロマオイル)や化粧品も要注意です。
日焼け止めを塗らない
日焼けが気になる人は日焼け止めを塗って日光浴をしたいと考えている人もいるでしょう。
しかし日焼け止めを塗ってしまうとビタミンDの生成が難しくなってしまいます。
短時間の日光浴ならそれほど肌にも影響がないと考えられるので、日焼け止めは塗らずに日光浴をしましょう。
日焼け止めを塗らない代わりに日陰で日光浴をする、すでに塗ってしまった時には塗っていない部分を露出して日光浴をするようにしましょう。
雨の日や冬場は長めに
日差しは天候や季節によって変わってきます。
雨の日や冬場は日差しが弱いので短時間では効果が得にくいでしょう。
そのため日差しが弱い時にはいつもよりも長めに日光浴をしましょう。
日差しが弱ければ日焼けの心配も少ないので、のんびりと読書をしたり音楽を聴いたりして日光浴を楽しむこともできますね。
ストレスが溜まっている時でものんびりとした時間とセロトニンの効果によって気分も落ち着いてリフレッシュすることができますよ。
長時間しない

「日光浴に効果があるなら夏でも90分日光浴をすればいい」ということではありません。
なぜなら日光を浴びすぎて、紫外線によるダメージが蓄積されると、白内障、シワやタルミなどの皮膚障害、そして皮膚がんなどが生じる原因となるからです。
ただ実は、化粧品メーカーなどの紫外線の悪影響に対する表現はかなり誇張されており、皮膚がんになるリスクは多くの人が考えているよりも低く、たとえ罹患してもすぐ治療すればほぼ100%完治すると言われています。
皮膚がんは日本人に多いがんではありません。しかし、高齢化に伴い皮膚がんは急速に増加しています。日本国内で新たに皮膚がんと診断された患者さんは年間3万人程度と10年前の2倍以上に及びます。しかし、皮膚がんで亡くなる患者さんは全体の数%であり、他のがんと比べて死亡率は低めです。
日光浴のやり方
ウォーキングがオススメ

日光浴には「ウォーキング」がオススメです。
日光浴は「セロトニン」の分泌を促すものですが、ウォーキングもまた、セロトニンの分泌を促す運動です。
そして、ウォーキングは、脂肪燃焼効果や血行促進効果などもある有酸素運動。
心にもカラダにも良い影響が得られて一石二鳥です。
ベランダ日光浴

お家にベランダや庭がある方には、外で日光浴をすることをオススメします。
普段デスクワークや外に出る機会がない方は、太陽が出ているお休みの日にベランダや庭で日光浴をすることで不足しているビタミンDを補うことができるでしょう。
人目を気にせず太陽光を浴びる肌の範囲を広げれば、効率的に日光浴ができます。
手のひら日光浴

「皮膚がんのリスクが思ったより低くても日焼けはしたくない!」という方もおられると思います。
そのような方には「手のひら日光浴」をオススメします。
手のひらでもビタミンDは合成されます。手のひらだけでも日に当ててください。確かに紫外線はシミの原因になりますが、それは夏の日ざしのような強いもので、冬場の日ざしではさほど問題になりません。ビタミンDが不足するのは日ざしの弱い冬場なので、冬は手だけでも日焼け止めを使わずにビタミンDをしっかり作ることをお勧めします。
木陰

日光浴でおすすめなのが木陰です。
木陰では十分な日光浴ができないのではと思う人もいるかもしれませんが、屋外であれば紫外線に浴びることができます。
木陰ならその紫外線も適度な量となり、紫外線の肌への影響が心配な人でも安心して日光浴ができるでしょう。公園などの木陰でのんびりと日光浴をしてみましょう。
夏場でも風がある時は屋外でも木陰なら涼しさを感じることができて快適に日光浴をすることができますよ。
屋上

仕事の昼休憩を利用するならビルの屋上で日光浴をするのも良いでしょう。
屋上ならしっかりと日光を浴びることができますし、眺めが良いのでリフレッシュ効果も高いです。
職場に屋上があるなら昼休憩は屋上で日光浴をしてみてはいかがでしょうか。
屋上でのんびりと過ごすのもいいですし、眺めの良い場所でランチをするのもいいですね。
庭

休日は自宅で日光浴をしてみてはいかがでしょうか。
庭を上手く活用すればのんびりと楽しい時間が過ごせるでしょう。
リクライニングチェアを置いて読書をしても良いですし、ハンモックを設置してお昼寝もいいですね。
自立式のハンモックもあるので庭に手軽にハンモックを設置することもできますよ。
海辺で日光浴

日光浴と聞くと海辺をイメージする人も多いでしょう。
水着にならなくても海辺を散歩するだけで良い日光浴になります。
波の音にはリラックス効果があるのでストレスが溜まっている時にも効果的な日光浴になりますよ。
ペットを飼っている人は散歩ついでに海辺で日光浴をしてもいいですね。
テラス席があるカフェやレストラン

休日にどこかに出掛ける時には、ちょっとした休憩や食事の時にはテラス席があるカフェやレストランを選んでみましょう。
テラス席なら日差しもあるのでお茶や食事をしながら日光浴をすることにもなります。
親しい友人とテラス席で日光浴をしながら楽しい時間を過ごしてみましょう。
日光浴は室内や窓越しでも効果あるの?
疲れている時、外出する暇もない時には、部屋の窓辺で日光浴ができないかと考えている人もいるでしょう。
セロトニンは一定の明るさがあれば分泌を促すことができるので、窓辺でも日差しが差し込んでいれば効果が期待できるでしょう。
睡眠の改善をしたい、気持ちを落ち着かせたいときには日差しが差し込んでいる窓辺でのんびりと時間を過ごすのも良い方法です。
ただビタミンDの生成を期待して日光浴をするなら窓越しでは効果は期待できないと考えておきましょう。
地上に届く紫外線としてA派とB派があります。
この中でビタミンDの生成に有効なのがB派です。
A派は波長が長いので窓ガラスも通過できるのですが、B派は波長が短いので窓ガラスを通過することができず、窓辺でどんなに日差しを浴びたとしてもビタミンDの生成にはつながらないのです。
ビタミンDの生成を期待して日光浴をするなら屋外で日光浴をするようにしましょう。
まとめ
美容や健康のことを考えるからこそ避けてしまいがちな日光ですが、日光浴は私たちの身体にたくさんのメリットをもたらしてくれます。
日々の活力や健康的な身体を保つためには、太陽の光が欠かせないのです。
日光浴は、健康や精神的なメリットが豊富な生活習慣です。
ビタミンDの生成、セロトニンの分泌、テストステロンの向上など、心身の健康をサポートする効果があります。
ガラス越しや網戸越しでも一定の効果があり、強い日差しを避けながら実践する方法も紹介しました。
日光浴は手軽に始められるセルフケアの一環として、自律神経のバランスを整え、日々の生活の質を向上させます。
適切な時間帯とやり方で、日光浴を生活に取り入れて、太陽のパワーをしっかり受け取り、健やかな毎日を過ごしましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。